改訂版 他人がこわい - あがり症・内気・社交恐怖の心理学

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改訂版 他人がこわい - あがり症・内気・社交恐怖の心理学

  • ISBN:9784314012126

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内容説明

治療の目標は、「人前で顔が赤くならない」ことではない。
「人前で顔が赤くなるのを受け入れる」ことだ。
そして、それを他人に気軽に話せるようになることである―― 

●ドキドキして会議で発言できない
●初対面の人と話ができない
●人から見られていると字が書けない
●人前で赤面するのが怖い……  

対人関係において、不安や恐怖(社交不安)を感じる人は多い。どのような形で現れるかは人それぞれだが、放っておくと仕事や日常生活に影響が及びかねない。
   
人とのかかわりに強い不安や恐怖を感じ、日常生活に支障をきたす〈社交不安症〉は、全国で約200万人の患者がいるとされ、日本ではうつ病の次に多い精神疾患だが、治療法や予防法があることが一般に知られていない。

フランスの人気精神科医が、豊富な実例や図表、コラムを交えながら、〈社交不安〉に悩む人の心のメカニズムから克服法までをやさしく解説した「読む心理療法」。

フランスで30年間売れているロングセラーに、新しい知見や治療法、SNSの普及やコロナ禍がもたらした影響などを追加した改訂版!

目次

はじめに
序章 社交不安は誰にでも起こりうる 
 
第1部 社交不安はこう現れる 
 
第1章 四つの状況――私たちが対人関係で不安を感じる時 
 1他人の前で発表、演技、演奏、競技をする
 2他人と会話を交わす
 3他人に自己主張をする
 4他人の前で日常的な行為をする
 
第2章 身体は不安を知っている 
 不安を感じる時、身体はどういう反応を示すか
 さまざまな身体反応、さまざまな悩み
 赤面症と赤面恐怖
 身体反応には意味があるのか
 
第3章 行動が不自然になる 
 1他人とのコミュニケーションがぎこちなくなる
 2不安を感じる状況を回避する/逃避する
 3極度に消極的になる/攻撃的になる
 
第4章 ものの見方がネガティブになる 
 パターン化された思考
 不安を感じる状況での三つの思いこみ
 予期不安―――最悪のシナリオを作り出す
 不安は常にそこにある
 不安は現実になりうるか
 
第2部 社交不安の四つのタイプ  
 
第1章 あがり症 
 あがり症、それとも社交恐怖?
 どんな時にあがるのか
 気になる相手の前で……
 
第2章 内気 
 内気とは何か
 内気な人が怖れているもの
 内気はどのように外に表われるのか
 内気な人の長所
 内気な人の苦しみ
 
第3章 回避性パーソナリティ症 
 不安を感じる状況を常に避けようとする
 常に先回りしなければならない苦しみ
 自分の回避行動を正当化する
 
第4章 社交恐怖(社交不安症)
 社交恐怖とは何か
 ふたつの社交恐怖
 非常に激しい怖れ
 徹底した回避行動
 社交恐怖がもたらす影響
 社交恐怖と依存症
 社交恐怖とうつ病

第5章 社交不安に類似する他の傾向と疾患 
 内向性と内気
 身体醜形症
 子どもの社交恐怖
 学校恐怖
 自閉スペクトラム症
 統合失調症
 引きこもり
 ごみ屋敷症候群

第3部 どうして社交不安を感じるのか 
 
第1章 脳が不安を作り出す 
 脳のふたつのはたらき
 脳コンピュータの六つのエラー
 心の奥にひそむ中核的信念
 相手に気に入られたいという思い
 過剰な自意識
 
第2章 社交不安はどこから来るのか 
 絡み合う三つの要因
 遺伝―――社交不安の生物学的要因
 親の影響とトラウマ体験――社交不安の心理学的要因
 国と時代――社交不安の社会学的要因

第4部 社交不安を克服する 
 
第1章 薬物療法と心理療法 
 薬物療法
 心理療法
 薬物療法と心理療法の併用
 社交不安の新しい治療法
 
第2章 もう逃げ出さない 
 エクスポージャー療法の実践
 エクスポージャー療法についての注意
 
第3章 上手なコミュニケーションを学ぶ 
 ソーシャルスキルを伸ばす

第4章 ものの見方を変える 
 認知療法のプロセス
 
第5章 二十一世紀の社交不安 
 社交不安の治療に立ちはだかる壁
 ソフトスキル向上のための心理療法
 社会全体が取り組むべき課題
 
終章 自分が裸だと気づいたら…… 

付録