内容説明
「スケートボードのようなアクティブで自由なものを否定したり、追い出そうとするべきではない。スケートボードは健全なものであるし、それが自由の一部である」(ジェーン・ジェイコブズ)
東京オリンピック以後、社会的にもスケートボードはアーバンスポーツとして認知された。しかし一方で、負のパブリックイメージが解消されず問題点も多い。
すでに、欧米ではスケートパークをコミュニティや貧困地区の若者のための活動の拠点とし、そして地域経済を含めた再生のための都市政策(再開発)が実施されている。わが国でもアーバンスポーツツーリズムの振興などが検討され始めているが、建設されたスケートパークに利用者がいないなどの事例もあり、都市空間におけるスケートパークの機能や役割を明らかにしておくことが重要な課題である。
本書は生活を豊かにする文化的な活動が人びとの自由の本質であるとの考えから、スケートパークがスケートボードという文化活動から文化を生み出す文化資本として機能すると考え、その文化基盤に着目し、都市政策論と文化経済学の視点から都市再生について論じる。。



