クローバー

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クローバー

  • ISBN:9784065392553

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内容説明

第15回チャンビ青少年文学賞受賞作

貧しい中学生の男の子ジョンインが、黒猫に扮した悪魔「ヘレル」と過ごす不思議な一週間の物語。

ジョンインは両親のいない中学3年生。おばあちゃんと暮らしている。修学旅行費の家庭通知を受け取り“行けない”修学旅行に“行かない”選択をするジョンインを、クラスメイトのテジュたちが貧乏人だとからかう。

そんな彼らを避けて学校裏庭にあるゴミ捨て場でしゃがみ込んでいたジョンインは、不思議な黒猫に出会う。家までついてきたその黒猫は、休暇中に地獄から韓国に来ていた悪魔のヘレルだった。ジョンインの魂が食べたくてあの手この手で「欲」に気づかせようとする悪魔ヘレルは、「もしも」と願えば何でも叶えてあげると言い寄ってくる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

155
人間は想像できる生き物だが、想像しすぎては道が屈折してしまう。食べることが先で道徳はその次だ。その現実を受け入れたジョンインが、限られた選択肢の中で祖母と必死に生きている。周囲から受ける屈辱、近づいてくる黒猫が物語の主題となる。不運は目を閉じても消えないが、幸運は消えてしまう。人間の意識とはそんなもの。欲望に溺れた者は数多の扉を開けても欲望しか見つからないが、傷つけられた者は夜も闇も眩しく感じる。辛いときに辛いと声に出せれば、苦悩した先に強さがあること、今日が明日へ明日が未来へとつながっていることを知る。2025/09/13

☆よいこ

92
韓国YA。子どもの貧困▽中2のジョンインは、古紙回収をしている祖母と二人で貧しい生活をおくっている。週に3回ハンバーガーショップで働き、学校の行き帰りは古紙を探して歩き回っている▽休暇中の悪魔ヘレルは、見るからに不幸なジョンインに興味を持った。ヘレルはジョンインに「欲しいものと望むものを与えよう」と誘惑するが、少年は賢い頭で相手にしない。ますます悪魔は少年を気に入る。だけど、貧しさはジョンインを追い詰めていく▽暗い物語だけど、悪魔の言葉に知性を感じました。良本。2025.11刊2026/01/11

ゆのん

46
主人公は祖母と2人で貧しい暮らしをしている中学生の少年。週に3日バイトをし、古紙を拾っては売りに行く生活。そんな主人公が出会った一匹の黒猫。この黒猫の正体は休暇中の悪魔。主人公の願いを叶えると様々な誘惑をするのだが…。中学生なんてまだまだ子供なのに、可哀想になる位現実的で、夢どころか希望も持たない。『辛い』と言葉に出す事もなく食べて生きていく事だけを考えている。頭が良くて、道徳心も高い少年の心情がとても無理しているように感じて手を差し伸べたくなる。主人公の心や思いの変化がリアルに描かれている。2025/04/22

Roko

31
ジョンインはおばあちゃんと暮らしている。ハッキリ言って貧乏だ。おばあちゃんは古紙回収を一生懸命にやってるけど、大したお金にはならない。ジョンインは中学生だから本当はバイトしちゃいけないんだけど、ハンバーガー店で週3日バイトをしていて、時々、廃棄処分になったハンバーガーを内緒で持って帰って食べている。道を歩いていて段ボールや古紙を見つけると思わず拾っちゃう。 修学旅行がもうすぐあるんだけど、クラスの中で行けないのは自分だけだと思う。#クローバー #NetGalleyJP2025/11/10

りらこ

29
ジョンインは、極貧。運動靴は底と上の部分が外れ、修学旅行には「行ける選択はない」。 祖母が古紙回収、ジョンインは中学2年生ながらアルバイトをし「食べるだけ」をなんとかすべくもがいている。 クラスメートのいじめ、からかい。心を寄せてくれる友人ができそう、そんな時出会った黒猫は…。 救いの手というのは、上から差しのべるものではなく、共に同じ方向を見ることなのかもしれない。 「貧しいから救済」「もしも・・・」 を押しつけても、それは一時の目そらしでしかない。病院で海苔巻きを断ってしまうシーンには胸がつぶれた。2025/11/04

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