戦国の図書館

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戦国の図書館

  • 著者名:新藤透
  • 価格 ¥2,530(本体¥2,300)
  • 東京堂出版(2025/10発売)
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  • ISBN:9784490210378

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内容説明

戦国時代は、日本中に書籍が浸透し、京都の文化が地方へ伝播していった重要な時代であった。図書館が存在しない時代であったが、戦国大名には和歌や連歌好きが多く、本を大量に集めて文庫を形成する者もいた。また応仁の乱以降、戦乱が常態化していた京都を避けて地方に移り住んだ公家たちは、そこで和歌や連歌を教授しただけでなく、書籍の貸借やその仲介も行っていた。このようにさながら図書館のような役割や機能を果たしていた人々がいたことが最近の研究成果からわかっている。本書は守護・戦国大名らと京都の公家や学者、連歌師との書籍を通じた交流が果たしていた「戦国の図書館」としての役割に光をあて、分析した意欲作である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

崩紫サロメ

17
日本近世史と図書館情報学専門とする著者が、近世日本に、現代の図書館に類似するどのようなものがあったかを検証する。大学・図書館としての足利学校に多くのページを割いているが、三条西家のレファレンスサービスや、情報伝達機関としての連歌師の活動を通して、現代でも「図書館=本を借りるところ」という認識しか持っていない人には現在の図書館のあり方の再発見にもなるだろう。百済王裔を名乗る大内義隆が朝鮮や明から手に入れた蔵書に「日本国王」の印を押しているのが、個人的に印象に残っている。2021/04/27

スプリント

10
足利学校に興味があったので内容に満足です。2021/04/18

四不人

6
自分の興味ど真ん中でとても良かった。一般向けの本とはいえ、「図書館」という近代の概念で日本史を切るのはどうかなと思ってたが、意外にも面白かった。要は室町期からは広く「図書館」的な機能が必要になる、現代と似た社会になってきたと言うことだろう。一番共感できたのは、中世人も書籍を楽しんだに違いない、という部分かな。惜しむらくは後書きにもあったように、中級武士層の読書日記の分析が含まれていないとこだが、続刊を期待したい。2020/12/12

果てなき冒険たまこ

1
いや、予想外の面白さ。 戦国時代の武将、公家、連歌師などの文書の扱い等を図書館史、図書館情報学の観点から見直してみるという企画だけど、文化の伝播というのはこうやって継承されるんだなぁ。 今もって源氏物語なんかの古文書が読めるのも古人の努力の賜物なのがよくわかる。 2021/08/19

wang

1
戦国時代の図書館について。主体は足利学校。誰が作り、どのような役割を担っていたのか。その前段として足利将軍家や大内氏のような大大名らが中国の古典、日本の歴史書・文芸書などを収拾していた様子も述べる。三条西実隆が蔵書の収拾や貸し借り、さらに書写・校合、売買の仲介、内容紹介などを通じて図書館的な役割を持っていたところが面白かった。戦国期に京の公家が経済的に困窮する一方、地方武士が台頭し京の文化文芸が地方に浸透する中で公家や僧侶が図書館的役割を担っていった。医師や連歌師が旅行する中で情報伝達をしていた実例も。2021/05/01

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