集英社文芸単行本<br> うまれたての星

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集英社文芸単行本
うまれたての星

  • 著者名:大島真寿美【著】
  • 価格 ¥2,750(本体¥2,500)
  • 集英社(2025/10発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 750pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087700169

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内容説明

昭和のあの頃、百万人の少女たちを夢中にさせた漫画雑誌があった!
1969年、人類が月面着陸をした年に出版社に就職した辰巳牧子は、経理補助として「週刊デイジー」「別冊デイジー」編集部で働き始める。
親分肌の川名編集長が率いる「週デ」は、漫画班・活版班・グラフ班に分かれて編集部員一同、日々忙しく動き回り、「別デ」を率いる小柳編集長は、才能あふれる若い漫画家たちを見出し、次々にデビューさせていた。
いつかは男性編集者に並んで漫画を担当したいと願う西口克子や香月美紀、少女漫画という縁のない世界に放り込まれ戸惑う綿貫誠治、暇さえあれば雀荘で麻雀ばかりしている武部俊彦……。
女性漫画家たちがその若き才能を爆発させ、全国の少女たちが夢中になって読んだ“100万部時代”。編集部で働くひとりひとりの希望と挫折、喜びと苦しみに光をあて、時代の熱を描き出す大河長編!

◆著者プロフィール
大島真寿美(おおしま・ますみ)
1962年愛知県生まれ。1991年「宙の家」が第15回すばる文学賞最終候補作となる。1992年「春の手品師」で第74回文學界新人賞を受賞しデビュー。2012年『ピエタ』で第9回本屋大賞第3位入賞。2019年『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』で第161回直木賞受賞。『それでも彼女は歩きつづける』『空に牡丹』『結 妹背山婦女庭訓 波模様』『たとえば、葡萄』ほか著書多数。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

93
レトロな少女漫画風の表紙絵が目を惹く。多くの少女を惹きつけたその世界観を生み出した少女漫画誌(マーガレットがモデル)、その黎明期の編集部の面々はどんな人たちだったのか。男社会の当時、担当は男性ばかり。何を届ければ良いのか手探りな中、若い作り手と(特に女性の)編み手と読み手が互いに刺激し合いながら形作っていく流れが印象的。同じような悩みが繰り返し描かれるが、その分、想いと熱量がじっくりと積み重ねられていったと感じた。読者である少女たちは誌面からエンタメ性と共に時代の変移とその先の自分を感じ取っていたのかも。2025/11/26

Ikutan

51
図書館からお迎えした時は、その分厚さに怯んだけれど、読み出してからは懐かしさでいっぱい。少女漫画が花開いた1969年〜1973年の少女漫画誌の編集部を舞台に現場の熱い思いが伝わってくる作品。モデルは週刊マーガレットと別冊マーガレット。私は『りぼん』派だったので、マーガレットは読んでいなかったけれど、『ベルばら』のコミックは夢中になって読んだ覚えがあるし、当時は、毎月とても楽しみにしていました。まだまだ男性社会で、それでも女性編集者や若い漫画家たちのエネルギーが満ち溢れていた時代だったんだと感慨深かった。2025/12/21

きょん

45
最初から最後まで少女漫画への愛が溢れている。あのスポーツ漫画もフランス革命の漫画も夢中になって読んだなと懐かしく思い出す。あの時代、漫画誌の編集を仕切るのも担当するのも皆男性で当たり前のような男社会。女性たちの希望の物語でもあってキラキラしてる。2025/12/09

星落秋風五丈原

29
 1969年人類が月面着陸をした年に出版社に就職した辰巳牧子は経理補助として「週刊デイジー」「別冊デイジー」編集部で働き始める。親分肌の川名編集長が率いる「週デ」は、漫画班・活版班・グラフ班に分かれて編集部員一同、日々忙しく動き回り小柳編集長は才能あふれる若い漫画家たちを見出し。半世紀以上経って紙媒体から電子媒体に変わるなんて、誰も思っていなかった頃少女漫画にぽつぽつとスター漫画家が現れ始めていた。昔は紙しか原稿を渡せなかったため漫画家も小説家と同じ缶詰目状態。売れっ子の家には何人もの編集者が押し掛けた。2025/11/24

kosmos

26
1969年から73年にかけての少女漫画編集部が舞台の物語。部数がどんどん伸びて、少女漫画が盛り上がっていった時代。配属されたばかりの事務員、編集者、補助的な業務に携わる女性たち…さまざまな立場の人たちが働く様子が描かれている。結構分厚い本だけど、視点が次々切り替わるので読み進めやすい。女性目線の話では女性が最初から数に入っていない感じが伝わってきた。そんな中でも前に進む姿が心に残った。2025/12/02

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