内容説明
子どもと一緒に参加したかるた教室で、希海は初めてかるたの札を払う。空を切り裂くように飛んだ札。指先に満ちた新鮮なエネルギー……。その記憶が強く刻まれた希海だが、「もうすぐ40歳になる」「暗記力に自信がない」「子どもがいるから」など、気づけば自分に言い訳ばかりして、競技かるたを始めることにためらっていた。かたや夫は、仕事と趣味の優先順位をつけようとするのだった。果たして希海が選びとった道とは? 今、自分の〈好き〉を手放そうとしている人すべてに捧げる物語。『ちはやふる』漫画家、末次由紀さん推薦!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
萩
74
めっちゃ良かった!競技かるた漫画『ちはやふる』がかろうじて下地にあったおかげか楽しめたし、感情移入できたし、感動した。子どもの付き添いをきっかけに競技かるたにハマった希海。どんどん面白さにのめり込んでいくが、子どもはまだまだ手がかかり趣味にかける時間はない。子どもが小さいからといって好きなことができないの?その両立できないジレンマに悩む希海に共感した。いくら家族が大事でも、趣味くらい欲しいわい。試合のシーンも手に汗にぎる熱さ。そんなに分厚い本でもないのに読み応え十分。エピローグにはホロっときちまったぜ。2025/12/19
konoha
63
奥田さんの細やかなリアルさが全開。「ちはやふる」が大好きなので、かるたが題材なのがうれしい。息子の付き添いで競技かるたを始めた希海は次第に自分の趣味として熱中していく。子育てとの葛藤や夫との対立が丁寧に描かれ、妻、母が趣味を持つことの困難さについても考えさせられる。同じ立場の人ならより共感できそう。仕事や家庭から一転して喫茶たまさかの穏やかな空気感に癒される。ここまで熱中できるものを持てる希海が素直にうらやましい。最近の奥田さん作品の中でも会心の一作ではないだろうか。希海がかるたの札を払った時のように。2025/11/11
えんちゃん
60
とても良かった。結婚し母になり仕事と育児の合間に出会った競技かるたの世界。趣味と家庭の狭間で揺れる女性を描いた大人の青春物語。結婚して犠牲にしたものは夫婦お互いにある。でも得たものの方がずっと大きい。家族ってほんとそういうものだなあと思った。競技かるたの知識や百人一首の美しさも物語に華を添える。岡村さんの面白Tシャツも可愛い。さりげなくその後を知らせるエピローグがまた素晴らしい。次の世代へと青春が受け継がれる予感に心がはずむ。2025/11/28
かんらんしゃ🎡
49
▼趣味のカルタをしたいがため、旦那に不満を持ち子供との付き合い方に悩む。この妻の言い分にはちょっと腹が立ってくるんだけど。自分の趣味と旦那の仕事を同列にすな! ともあれ競技カルタの手ほどきや試合中の心理も入れながらで、そこはカルタ好きには納得。▼「雷も天狗もまじる百人一首」ってね、小倉百人一首には恋の歌も多いけど、詠ってる人の中には雷様も天狗もいるんだよ。それ、妻の心にも潜んでそうだ。2025/11/20
papapapapal
45
ひとり息子の付き添いをきっかけに競技かるたの魅力に取りつかれた母・希海の葛藤の物語。子どもが小さいのに土曜日に家を空ける罪悪感や、家族よりも趣味を優先させて良いのかという後ろめたさが、彼女自身をどんどん苦しめる。この辛さ、経験がある人も多いと思う。でも…読み終えてみれば、誰も彼女を否定したり非難したりしていないと気付く。本当は敵なんてどこにもいなかった、実はちゃんと応援されてた。 読後の自己肯定感、ヤバい! おまけみたいな最後のエピソードも最高!!2025/12/20
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