内容説明
精神障害「ソシオパシー」とは何か。臨床心理学博士であり、自らもソシオパスである著者が明かす。
「私には他の子供たちのように感じることができず、罪悪感や共感といった感情が決定的に欠けている」――幼少期からトラブルが絶えなかった著者が、病と向き合う中で見出した希望とは。自身の実体験をもとに、知られざるソシオパスの実像と人間の本質を描き出す
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
16
フィクションのように面白く読み応えがあった。ソシオパスという特性を持って生まれ、なんども道を踏み外しかけたのに、賢明に自分なりの対処方法を生み出し、まっすぐに人生を歩んだ女性のの道のりを綴った本だ。奇妙にも狂気にも見える、もしかして自分勝手にも危険にも思えるかもしれない。でも、その選択ひとつひとつ、彼女がどれだけ真摯に悩んだことかと思うと言葉が出ない。ソシオパスである彼女を利用しようとした幾人かのひとのほうがよっぽど人でなしじゃないかとすら思う。けれど彼女の特性を知り、彼女を支えた人々もいるのだ。おすすめ2025/12/19
どら猫さとっち
12
盗癖と虚言癖で周囲を困惑させ、自らも思い悩んだ幼少期。他人との健全な関係が持てず、加害を重ね成長していったひとりの女性。彼女の精神の闇との向き合いから、どのように自分を受け入れて生きていったかを綴った自伝。サイコパスが話題になったが、ソシオパスは下手すれば犯罪になりかねない。治療と家族や周囲の人たちとの壮絶な闘い。その果てに、本当の自分が待っていた。ソシオパスも、いずれ向き合わなければいけないだろう。2026/02/12
marumo
12
ソシオパスによって書かれたソシオパスの半生。共感、思いやり、後悔、罪悪感、羞恥心…など後天的に学ぶ感情をほぼ感じないそうで。無感情が増大していくストレスを過熱された圧力鍋に喩えていて、ガス抜きのために過激な行動を取るとか。彼女の場合は留守宅侵入、車泥棒、ストーキングなんかが鉄板ガス抜き。周囲の人の厨二病的「私もソシオパスなの」に怒り狂う気持ちは何となくわかるかな。悪者扱いのソシオパスだけど「じゃあ、ソシオパスはどこに助けを求めたらいいの?」は確かに。専門家となった彼女は自分自身を助けられたようです。2026/01/05
魔女の弟子きっど
4
他者を受け入れるには理解が必要、という考えが捻じ曲げられていく気分だった。ソシオパス当事者の著者が、ソシオパスの特性を、経験を交えならがら言葉を尽くして語る。怖くなるほど正直だ。なのに、私には著者の心の動きに実感が及ばない、わからない。想像さえ難しい。 この〈わからない〉が著者を取り囲み孤立させる。わかって欲しい、共感して欲しい。叫ぶような苦しみは痛いほどに伝わるのに、やっぱり私には根底までの理解は及ばない。理解しなければ受け入れられないのだろうか、考えてしまって読みながらとてもつらかった。2025/11/07
かしこ
3
著者の半生だが、まるで小説のよう。幼い頃から悪いことがわからない。ストレスが高まり爆発しそうになると盗み、住居侵入、鉛筆を同級生の首に刺すなどせずにはいられない。親の苦しみはなかなかの。お母さんはいいお母さんなのに絶望して泣く。14歳のサマーキャンプでハンサムで優秀なデイビッドにお互い一目惚れするのがまた小説のよう。2人とも美形じゃないとこういうこと起きないな。後半、お父さんがゲスで驚いた。2026/01/26




