中公文庫<br> 明治のナイチンゲール 大関和物語

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中公文庫
明治のナイチンゲール 大関和物語

  • 著者名:田中ひかる【著】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 中央公論新社(2025/10発売)
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  • ISBN:9784122077089

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内容説明

NHK朝ドラ「風、薫る」原案!

明治時代、「カネのために汚い仕事も厭わず、命まで差し出す賤業」と見なされていた看護婦。家老の娘に生まれながら、この「賤業」につき、生涯をかけて看護婦の制度化と技能の向上に努めた大関和。和は離婚して二人の子を育てる母親でもあった。和とともに看護婦となり、彼女を支え続けた鈴木雅もまた、二人の子を持つ「寡婦」であった。これは近代日本において、看護婦という職業の礎を築いた二人のシングルマザーの物語である。


【目次より】
●第一章 故郷黒羽
家老の娘/「嫁田」の友/田打桜/物言う嫁
●第二章 鹿鳴館
パン・ペルデュ/牧師植村正久/鉄道馬車に乗って/「看病婦」と「看護婦」/婦人慈善市/大山捨松からの誘い/リディア・バラの決意/メアリー・トゥルー/横浜の貧民窟/鄭永慶の最期
●第三章 桜井看護学校
「東の慈恵」「西の同志社」/校長矢島楫子/断髪の新入生/広瀬梅の苦学/『Notes on nursing』/火屋磨き/「不義の子」/病院実習/「器械出し」の名人/花魁心中騒動/「泣キチン蛙」/トレインド・ナースの誕生
●第四章 医科大学附属第一医院
「白衣の天使」/松浦里子と本多銓子/「我朝のナイチンゲールとならん」/医師との軋轢/「求めよ、さらば与えられん」
●第五章 越後高田「知命堂病院」
高田女学校/廃娼演説会/木下尚江との出会い/瀬尾原始との再会/心の夢/鈴木雅、天然痘と戦う/日本初の派出看護婦会/婦人矯風会の授産施設/赤痢の村へ/村人たちの抵抗/「避病院」の改良/国恩と信仰/日清戦争と看護婦/「衛生園」にかけた夢/岡見京との邂逅/梅と「ルツ子」/車上の花見/慈愛館の昼餉
●第六章 東京看護婦会
派出看護婦会の乱立/後藤新平との約束/監獄署へ通う/木下尚江からの求婚/相馬愛蔵の誠意/遊郭から逃げた少女/『派出看護婦心得』/心の死/箱根への隠遁/鈴木雅の引退/「貴官の剣を貸し給え」/『婦人従軍歌』/六郎の結婚/慰問袋運動
●第七章 大関看護婦会
復彦との再会/炊き出しでの出会い/「生まれては苦界、死しては浄閑寺」/大関看護婦会/六郎の客死/内務省「看護婦規則」/大山捨松、スペイン風邪に倒れる/鈴木雅との別れ/関東大震災
●おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

yumiha

39
朝ドラ原作本だと思っていたら、ドラマ仕立てではなく、学術的ノンフィクションだった。朝ドラ、エエとこ取りしてると思った。大関和(ちか)と鈴木雅を中心に日本初めてのトレインド・ナースが、偏見を少しずつ打ち破りながら、多くの助力を得ながら、今日の看護師制度を築き上げてきた歴史を教えていただいた。何よりも2人の背骨にはキリスト教があり、看護師制度だけではなく、遊郭に売られた女性たちが新たな人生に踏み出せるように援助する授産施設にも関わって来られた。当時と大きく変わった所と、いまだに引き摺ったままの所が気になった。2026/04/20

マダムぷるる

17
次期朝ドラの原案というので手に取る。明治時代、日本のナイチンゲールと呼ばれ日本で初めての職業看護婦として看護と後進の育成に心血を注いだ大関和(ちか)の物語というか伝記。当時、看護師(婦)は賤業とされていたこと、育成するための看護学校のような施設がなかったことなど当時の風潮に驚きつつ読み始めた。大関和とともに歩むことになる鈴木雅、そのどちらも嫁ぎ先から子どもたちを連れて逃げるように離縁してきたシングルマザーだったこと、現代につながる看護師の地位向上にも心を砕いたことなど感動的だった。先人の苦労なくして→2026/02/14

紅香

16
ナイチンゲールはクリミア戦争で不衛生な環境を改善し負傷兵の死亡率を40%超から約2%へと低下させた。大山捨松、新島八重が戊辰戦争で看護の技術があればと悔恨をバネに看護技術を日本にもたらした。キリスト教、アメリカの協力者、ナイチンゲールの教えは分厚い壁を気が遠くなる年月を経て、賛同した女性達が打破する。絶望からの再生。銃より人の生命に目を向けた女性達が続々と立ち上がり、困難に立ち向かう姿に胸が熱くなる。封建的な時代。自立を勝ち取りたい女性達の血も滲むような献身を忘れてはならない。『まず隗より始めよ』2026/04/05

ゆり

11
発売日に購入していたのに積んでいて、ドラマが始まったので急いで読みました。私自身看護師を目指していて、身内にも看護師が多いのですが、このおふたりのことは存じませんでした。知さんの無償の「献身」と雅さんの貧困層に限定した「献身」は似ているようで全然違う。知さんの自己犠牲のうえでの献身では現代ではやりがい搾取みたいなもの。だからこそ雅さんという現代の看護師に近い考え方との調和で、看護婦という地位ができあがったのだと思う。おふたりの芯の強さ、志の高さに胸を打たれました。このお二人を支えた方々も素敵な方ばかりです2026/03/31

coldsurgeon

9
朝ドラの主人公大関和を描いた物語。ドラマでは二人の主人公とあるが、それは鈴木雅という女性を指している。明治初期、看護師という職業がまだなかったころ、英語を学びながら、ナイチンゲールの精神と技術を受け継ごうと生きた訓練教育を受けた看護師の二人だった。女性の自立と尊厳を目指した姿は、多難だった。しかし日本の医療界に大きな足跡を残したと思う。2026/03/17

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