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内容説明
植村直己、長谷川恒男、星野道夫――名だたる冒険家やクライマーが、なぜか同じ年齢で命を落とす。背後にあるのは、歳とともに落ちる体力と上がっていく経験値とのギャップ、すなわち「魔の領域」だ。二十代の頃、「体力の衰えは経験でカバーできる」と語る先達を「心中ひそかにバカにしていた」著者が、五十代を前に「その言葉は衰退の言い訳ではなく真理」だと思い至るまで、極地探検家ならではの圧倒的人間論!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
32
☆☆☆☆ 人はなぜ冒険するのかを43歳を頂点とするという観点から哲学的に思考した書。小説新潮での連載。探検や冒険では死ぬことを望んでいるのではないが、死の近くに身を置くことで、確かな生の実感を手に入れたいという思いがある。二十代が求めるのは自己の存在証明。冒険家が意識の深層で求めているのは、死の淵から生還するという経験、すべてのエネルギーを使い切るほどやりきって、そのうえで帰ってくるという経験なのではないか。2025/12/19
キタ
18
43歳は既に過ぎてるけど、過去も振り返りながら今とこれからを考えるにはいい時期といい本かなぁと思い読了。 年齢を重ね、自分というものが固まってきて、自分の存在照明が必要なくなると、何かに届こうとして頑張る必要がなくなる。 そのときはじめて、ただ面白いからそれをやる、という純粋行為の世界が広がる。 P1772026/01/02
ゆうすけ
11
著者の作品は多分7割くらい読んでいて、私1982年7月生まれの現在43歳ということもあって、読んでみました。会社員で、デスクワークで角幡氏とは随分と境遇は違うけど、それに故に惹かれる部分があってずっと読んでいる部分もあり。行動する人でもあり、何よりも変化する人だと思う。常に自己否定というか、過去を美化しないのが美点。雑誌連載みたいなのだけど、各章によって若干印象というかトーンが違っている。第3章の減退論はあまりピンとこなかったなあ。2025/12/16
one more rep
9
現在38歳、働いてからあっと言う間に18年が経つ。40歳を前にこれからの人生をどうしようか、新たな事を始めるならこれが最後だよな、だなんて一旦悩むお年頃。冒険家とサラリーマン、何もかもが違うけれども考え方や人間の限界、残された時間の使い方などの共通項は非常に参考になります。2025/12/07
グレートウォール
8
なぜか43歳がピークに感じてしまう探検家でもあった著者が考える年齢論はどこか面白い。知識、経験が積もり積もって達する年齢が43歳で、ここからは下っていくような感覚でもある。 悲しいなぁ、でも43歳ってなかなかに大人なんだろうな。無鉄砲に突き進める年齢を超えた時、自分には何ができるだろうか。そして何が残っているのだろうかと考えさせられた。2025/11/22




