内容説明
高1の鞠は京都に越してきたばかり。雨宿り中、クラスメイトの翔から「抹茶の有平糖」をもらい、話をするようになる。翔の兄は和菓子喫茶「あじさい」を営んでいて…。鞠の父はお店をおとずれた際、「褒めて恥をかいた」和菓子があるという。好奇心旺盛な鞠はクールな翔を巻きこみ、それが何か知ろうとするけれど――!? 上生菓子、亥の子餅、うさぎ饅頭、ぜんざい。和菓子大好きな二人が、ほっこり解決! 京都東山を舞台にした、季節をめぐる和菓子ミステリー。
目次
プロローグ
秋分 はじめましての上生菓子
霜降 ほんまもんの亥の子餅
小雪 幻のうさぎ饅頭
冬至 絵に描いたぜんざい
エピローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
18
京都に引っ越した高1の鞠が、雨宿り中クラスメイトの翔から抹茶の有平糖をもらい、それをきっかけに仲良くなっていく和菓子ライトミステリ。兄が和菓子喫茶を営む翔と出会い和菓子に興味を抱いた鞠が、翔と一緒に鞠の父が店を訪れた際の失敗、和菓子を巡る親友なつめと茶道部の先輩の間に生じた誤解、翔と幼馴染の長年のすれ違いを解消していく展開で、謎解きとしてはライトですが、和菓子好きで意気投合した好奇心旺盛な鞠と出会ったことで、人間関係に不器用だった翔も少しずつ変わっていく2人のほっこりするような関係がなかなか良かったです。2025/10/17