内容説明
世界を覆い尽くす際限のない消費主義と,各地で激化する保守主義や他者の排除――.故郷喪失の感覚と故郷回帰への欲望に囚われた時代,哲学は何を示すことができるだろうか? アジアとヨーロッパを横断する哲学者がハイデガー,スティグレール,西谷啓治らとの対話を通して描き出す,〈ヨーロッパ化〉した惑星を超え出る思考
目次
日本語版へのまえがき
まえがき
前 奏 故郷喪失的立場
第一節 惑星化と故郷喪失
第二節 故郷喪失の肯定
第一章 哲学とポストヨーロッパ
第三節 ヨーロッパ哲学の精神
第四節 ポストヨーロッパの構制
第五節 思考の個体化と課題
第二章 「アジアとは何であるか」――ひとつの問い
第六節 「アジアとは何であるか」という問い
第七節 テクノロジーと比較研究の限界
第八節 思考の個体化と普遍の追究
コーダ 善きポストヨーロッパ人たち
第九節 ニーチェの後に,善きヨーロッパ人
第一〇節 魔法の舌
注
参考文献
訳者解題
人名リスト/事項リスト
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
遊動する旧石器人
1
2025年10月21日第1刷発行。近代の超克についても興味があり、かつ統合失調症である自身は、この本について興味をそそられずにいられない。まず、近代の超克についてだが、WW2前の、とりわけ日本についての論調は、そうならなかった歴史的事実があるのだが、WW2前に増して、西洋の限界が感じられる昨今、次の時代を開くのが、西洋ではないことが自明的であり、ポストヨーロッパが思考される。その時、東洋がなすべきことは多い。そして、故郷喪失・脱個人化な現代社会は、まさに統合失調症である。自分探しの近代が行き詰まってる。2025/12/19
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