内容説明
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本書は、ドキュメンテーション研究における初の包括的入門書である。歴史的背景と理論的基盤を整理し、学術研究のみならず社会各領域の実践に適用可能な補完的アプローチを提示する。作曲家、作家、画家、歴史家、政治活動家、福祉機関――これらはいずれも、世界と交わるためにドキュメントを生み出す。本書は、この6つの事例研究を通じ、ドキュメンテーション、コミュニケーション、インフォメーションの絡み合う過程を分析し、主体・手段・成果の関係を明らかにする。この分析モデルは、人文・社会科学から自然科学・工学・デザインに至る諸分野に有効である。原著者はドキュメンテーション研究の第一人者であり、アーカイブ・図書館・博物館の専門家はもとより、医療・交通・教育・生産・流通において文書を扱う実務家にとっても必携の理論的枠組みを提供する。「2025年 ASIS&T 最優秀情報学図書賞 受賞」
目次
序文(デビッド・ボーデン & リン・ロビンソン)
はしがき
謝辞
■はじめに
【第1部 ドキュメンテーションの理論】
■第1章 舞台の仕込み
■第2章 ドキュメンテーションの相補的理論
■第3章 相補的なドキュメンテーション分析のためのモデル
【第2部 ドキュメンテーションの実際】
■第4章 音楽:フォン・ヴァルゼック伯爵夫人のためのレクイエム(別名モーツァルトの《レクイエム》)
■第5章 文学:「インディアンキャンプ」―アーネスト・ヘミングウェイの短編小説
■第6章 芸術:「橋の上の少女たち」―ひとつのタイトル、多数の作品
■第7章 科学:「デンマーク革命 1500~1800年」―博士学位論文
■第8章 政治:雇用と自由のためのワシントン大行進(1963年8月28日)
■第9章 身分証明のドキュメンテーション:名前と番号
【第3部 ドキュメンテーションの理論と実際】
■第10章 比較の観点からとらえたドキュメンテーション
■第11章 ドキュメンテーション、情報、コミュニケーションを相補的に扱う新たな学問分野
■エピローグ:相補的なドキュメンテーションの観点から見た社会
参照文献
解説(根本 彰)
索引
感想・レビュー
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