時の家

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時の家

  • 著者名:鳥山まこと【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 講談社(2025/10発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065412275

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内容説明

第47回野間文芸新人賞候補作!

ここで暮らしていた人々の存在の証を、ただ、描きとめておきたい。
三田文學新人賞でデビューした注目の小説家が、傑出した完成度で紡いだあたらしい建築文学。

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いしいしんじ氏&松永K三蔵氏、推薦!

「大切に建てられた一軒の家に、ひとの気配がやどる。流れる時のすきまから、あまたの声がもれだしてくる。いつかまた、この本のなかに帰ってこようと思った。」
――いしいしんじ

「紐解かれていく「時の家」の記憶は、語られなかった想いに繋がる。物質(モノ)がこれほど繊細に語り得る小説を私は知らない。」
――松永K三蔵
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青年は描く。その家の床を、柱を、天井を、タイルを、壁を、そこに刻まれた記憶を。
目を凝らせば無数の細部が浮かび、手をかざせば塗り重ねられた厚みが胸を突く。
幾層にも重なる存在の名残りを愛おしむように編み上げた、新鋭による飛躍作。

【装幀】水戸部 功

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

シナモン

96
家の記憶はそこに住む人の記憶。リビング、洗面所、寝室…。かつてそこにあった暮らしが静かな文章とともに浮かび上がる。建築、家という硬いイメージとひとつひとつの記憶の柔らかなイメージのコントラストが何とも言えない情緒を醸し出していた。文章が美しくて、ずっとこの世界を味わっていたかった。大切にゆっくり読みたいと思わせる一冊だった。芥川賞候補作。2026/01/05

ヘラジカ

47
まだ芥川賞を取っていない新人(?)作家の作品とはとても思えない。なんという筆力だろう。建築家の言葉で最も有名なのは「神は細部に宿る」だろうが、この作家はその細部の細部に宿る神性を徹底して描こうとしているように感じる。家に染み付いた記憶や時間の流れ、人々の人生そのものを微に入り細を穿つような、病的なまでの丁寧さで美しく綴った逸品。決して読むのが簡単な作品ではないが、新人作家の習作とはかけ離れた端正な小説である。イタリア文学の傑作、アンドレ・バイヤーニの『家の本』を思い出した。2025/12/17

30
もの凄いものを読んだという感触。これは受賞するのではないか?綿密周到な筆致と、家の部材や身体の動きを通して時間を自在に行き来しながら語られる物語。 喩のうまさに唸らされる。木の幹としての家。ねじれの位置の問題。数学というのも、本作を豊かにしている要素だ。 家という時間、その中でただ生きている(いた)こと、今はないものに思いを馳せること、祈りではないけれど、ただ思ってみること。 尊い、とか祝福、というと過剰な気もする時間と生きることの軌道のほんの重なりを描いていて、こういうものが読みたかったのだと思う。2026/01/01

大阪のきんちゃん2

17
芥川賞候補作として群像8月号で本作のみ読む。 ある青年が子どもの頃よく訪れた家に忍び込み?その家に関係した人々が入れ替わり立ち替わり、交互にあるいは前後しながら出てきて語られるよしなしごと… 青年(元少年)と家を設計した人物、算数数学塾として借りた主婦。その後入居した夫婦、語り手の立場が当事者の視点に置き換わる? スケッチブック・籐巻の柱・塾に通う子供たちとの関係・夫婦の関係などウロウロ何とも読み辛いw 大震災更にはコロナ禍…ちょっと詰め込みすぎですよ~ 最後は家の解体まで見届け、はて?最重点項目は何?2026/01/14

コンチャン

14
純文学のジャンルの作品はエンタメとは違うから、文章のつながりとか、表現とか、そういうものを意識しながら読まなきゃと思うけどやはり難解に感じる。ある家に住んできた人たちの思い出などがシームレスに語られて、若干こんがらがりながらの読了。賞をとったこともあり、好意的な意見も多いので、それらを読ませてもらって、もう一度挑むのもありかもしれない。2026/01/14

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