内容説明
ベストセラー「のぼうの城」作者の話題作!
時は一五五六年。勢力図を拡大し続ける西国の両雄、戸沢家と児玉家は、正面から対峙。両家を支えるそれぞれの陣営の武功者、「功名あさり」こと林半衛門、「功名餓鬼」こと花房喜兵衛は終わりなき戦いを続けていた。そんななか、左構えの鉄砲で絶人の才を発揮する11才の少年・雑賀小太郎の存在が「最終兵器」として急浮上する。小太郎は、狙撃集団として名を馳せていた雑賀衆のなかでも群を抜くスナイパーであったが、イノセントな優しい心根の持ち主であり、幼少の頃より両親を失い、祖父・要蔵と山中でひっそりとした暮らしを営んでいた。物語は、あることを契機に思わぬ方向へと転じていくが--。
(底本 2011年9月発売作品)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
191
スピード感があってなかなか面白かったです。半右衛門も最後はきちんと彼らしい落とし前をつけてカッコよかったです。唯、小太郎が憐れすぎます。しかし、宿命(雑貨衆という一族)は変えられませんが、運命(生き方)は変えられるはずです。頑張って、小太郎!2018/09/08
mariya926
164
和田竜さん全読です。なかなかこの本が手に入りませんでした。豪快な主人公でしたが、共感できなかったからか(現代の考え方とはあまりに違ったので)今まで読んだ和田竜さんの作品の中では一番引き込まれませんでした。小太郎も優しくても、怒りによって周りを見れない、優しくても近くで苦悶している人の苦悶を分からないのがちょっとでしたが、祖父と友人を失ったことを考えると何とも言えません。林半右衛門と喜兵衛のやり取りは面白かったです。豪快さや武士としての矜持など、他では見ることが出来ないやり取りでした。2021/01/18
yu
162
文庫にて再読。そして号泣。最終章は涙なくして読めませんわ。 「人並みになるとは、人並みの喜びだけではない。悲しみも苦しみもすべて引き受けることだ。」この言葉が重くのしかかる。 じいが死んだのも、玄太が死んだのも、半衛門が死んだのも自分の左腕のせいだと、自分を責める小太郎が哀しすぎる。 やっぱり「のぼうの城」より断然こっちが好き。2012/08/24
またおやぢ
139
何故なのだろう?左利きの鉄砲打ちと言われると、それだけで”凄腕の持ち主”(その通りではあるのだが)と思ってしまうのは。登場人物一人ひとりのキャラクターがしっかりと書き分けられているのも大変好感が持てる一冊。同じ和田竜氏の作品で、最近話題となった物語よりも、こちらの方が人間の機微や凛とした潔さがあって好きだなと思う一冊。2016/11/01
佐々陽太朗(K.Tsubota)
124
一五五六年といえば謂わば鉄砲の黎明期ともいうべき時代の話だ。和田氏のとらえ方として、この時代の武将は命を惜しまず、名をこそ惜しむ。英雄たるもの卑怯な振る舞いや見苦しい生き方を最も忌み嫌うのだ。男が男たり得た時代に、無垢な心を持った少年とヒロイズムに生きる武将二人が相見えたとき、物語は想像を絶する展開を見せる。それは単に領土や富を争う戦に非ず、己が最も大切にするものは何かを自らに問う戦いであった。登場人物は個性的で、その魅力たるや尋常ではない。そして、彼らの生きざま、死にざまはひたすら美しくカッコイイ。2011/09/19
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