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7

  • ISBN:9784309209296

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内容説明

ドラッグの売人、元ロック・スター、トップモデル、革命家、UFO研究者、分断世界の監察官、そして不滅の男ーー7つの物語が交叉する。仏哲学界の新スターによる驚異的建築物のごとき傑作。

「彼は死ねないんだよ。人が経験することをすべて経験しちゃってるんだ」(本文より)

【仏メディア、困惑と絶賛の驚異的傑作!】
*よくできた短編集ではなく、特異かつ驚異的な建築作品――テレラマ
*本作をもって、トリスタン・ガルシアは短編と長編の中間にある物語集(という新たなジャンル)の作者となった。真実はときとして危険なほど超自然に接近する――ゾーン・クリティック
*信仰と美と歴史と時間をめぐる7つの精神的な寓話。今年の避けては通れない10冊のうちの1冊――レクスプレス
*一見多様な小説の寄せ集めにみえるこの作品は首尾一貫した構造を持っている。だが、その一貫性は見出すべきものなのである。それは読者に差し出された大いなる喜びでもある。トリスタン・ガルシアの最高の作品である――ル・ヌヴェル・オプス


「鼻血が出ない。とても孤独だ」(本文より)

7つの物語が交叉する、巨大な人生万華鏡!
「エリセエンヌ」……若返りのドラッグを求めて、閉ざされた世界の混沌へと深入りしてゆく売人。
「木管」……元ロック・スターが見つけた不思議な楽器には、過去のあらゆる名曲が刻まれていて……。
「サンギーヌ」……〈顔〉と呼ばれるスーパーモデルと、傷を負った男との奇妙な相関関係。
「永久革命」……革命を夢みた一児の母が迷い込んだ世界は、1973年に革命が成就した世界だった。
「宇宙人の存在」……宇宙人を研究する兄とその恋人のもと、すべてを疑いはじめた幼いムーンは……。
「半球(ドーム)」……国境が消え、同じ思想の者同士が〈囲い〉で暮らす完全な分断が実現した世界で、〈普遍主義者〉が見たもの。
「第七」……大量の鼻血を出して何度でも生まれなおす男が、7度目の人生でついに到達した新たな世界。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

122
書店で気になり、図書館の新刊コーナーで見つけて読みました。フランス人作家・哲学者のトリスタン・ガルシア 、初読です。本書は、6つの短篇+1つの長篇、7つの物語、オススメは、「サンギーヌ」&表題作「第七」です。 https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309209296/2025/10/15

レコスケ

3
七つの短編集ながら、それぞれが少しづつ繋がりがある。SF的な設定だったり、寓話性のあるストーリーだったり、著者が哲学者でもあるせいか、思考実験的な作風。感情移入を阻むような突き放した文体は、ロベルト・ボラーニョを彷彿とさせる。現実の裂け目が広がり、そこから異様な世界が垣間見えるという展開は、P.K.ディックと似ている。この二人の作家が好きなら、この作品集も楽しめると思う。2025/09/27

TT

3
★★★★★ここ数年に読んだ中でもっとも面白かったです。圧倒的な才能。驚くほど読みやすいです。訳がよいのでしょうか。これほど素晴らしい作品と出会えるなんて運がよかったです。文学史に残る傑作ではないかと思ってます。2025/08/30

19番ホール

3
7つの味付けが楽しめる怪奇小説の短編集。未知の薬効を示すドラッグに出会うプッシャー、才能の枯渇に怯えるなかで恐ろしいメロディを耳にするロックミュージシャン、独特な教えを守るUFO研究家、などなど前半の短編はどれも面白かった。最後の短編は...個人的にはイマイチだった。上がりきった伏線回収のハードルに、最後の短編があんまり対応できていない。回収するにしても、物語の構造や意味自体を書き換えるわけでもなく、後出しで補足するような展開。帯からワクワクして読み進めていたぶん、残念な読後感だった。2025/08/30

isbm

0
★★★☆2025/09/05

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