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内容説明
30 万年前にアフリカで誕生した新人ホモ・サピエンスは、本格的に拡散する後期旧石器時代以前の5 万5000 年前~3 万8000 年前には日本列島にたどり着いていたようだ。ユーラシア大陸のどこを通ってやって来たのか。
石器を見ると、列島各地で由来の異なる集団がモザイク状に分布していた可能性が高い。デニソワ人など複数の人類種が同時共存していた南中国、東南アジアから渡来した早期ホモ・サピエンス、北回りで渡来したホモ・サピエンス。いずれも、当時大陸の一部であった古朝鮮半島から列島へ拡散した。それも複数回拡散したことが多くの例で確認されている。
起源と系統が異なる両者はどう融合し、日本列島固有の後期旧石器文化が完成したのか。日本、中央アジアでの最新の発掘調査成果から解き明かす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
173
アフリカで誕生した新人ホモ·サピエンスは日本列島にどう到達したか? 3万5千年前の後期旧石器時代の日本列島にその痕跡が見られる。長野県佐久市の香坂山遺跡で大量に出土した石刃である。発掘調査を進め、ユーラシア大陸の西端で分かれた北回りと南回りの系譜が、東端の最果ての地において再び合流することを石刃を通して解説する壮大な研究書。2026/01/02
翠埜もぐら
17
日本列島にやってきた人々が、いつ頃、どの辺から、ルートは、と言うことを解説しているのかと思ったのですが、著者の旧石器時代の遺跡発掘の話と、ユーラシア大陸の旧石器の変遷をかなり細かく述べていて専門的過ぎて苦戦しました。古代の生活圏は水場が決め手になるのだろうとは思っていましたが、石器の材料の確保も条件になることは考えてもみませんでした。と言うか、そうか石器って頻繁に作り直したり新しいのにしないといけなくて大量に必要なんだ。金属器しか使ったことない身にはその辺も目から鱗で新鮮でした。2025/12/13
しぇるぱ
3
副題に「新・旧石器文化の成立」六つの章を国武貞克が執筆、50歳、奈良文研所属 三つの章を佐藤宏之が執筆、70歳、東大名誉教授 国武は長野県佐久の高速道路工事現場で遺跡を発掘した。中央アジアカザフスタン遺跡を発掘した。いずれも石刃と石斧が出土した。カザフスタンと日本の出土品は酷似していた。土質、炭の炭素測定では後期旧石器時代のものだった。佐藤は南アジアのルートを文献調査した。北と南と、両方から旧石器時代の流れが日本に到達している。時期は氷河期で、海は干上がり、日本海、黄海、南シナ海は干上がってイケイケだった2025/12/21
山中鉄平
2
日本列島に人類が暮らし始めたのはいつ頃か、とかこの手の話も面白い。それが石器を研究することで解明されていくというのもさらに面白い。今や世界との繋がりでそれが語られていくというのもそうでなくっちゃ、と思う。にしても遺跡の発掘調査に対し国が十分なお金を出せないという現在の日本は国力がやはり弱ってきたのだなあと感じる…のは見当違いかな。2025/11/22
ちもころ
2
面白かった!発掘された石器の形状やその分布などから日本人が大陸から渡ってきた道筋を考察した学術書。考古学ってなんてロマンチック!われわれの祖先が遠く大陸から北と南から渡ってきて、石器を作りながら生き生きと生活している様子が目に浮かんだ。2025/11/20




