内容説明
兄秀吉を天下人に押し上げた豊臣秀長。
補佐役にとどまらず、一時は後継候補と目された実力者だった。
大河ドラマ主人公の実像に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
sayan
26
冷静なデタッチメントで組織内の情緒的摩擦を吸収する非代替的な潤滑油としての秀長。これはアップル社でTクックがSジョブズの情熱を冷徹な実務で実現に導いた役割に重なる。逆にEマスクやCゴーンのトップ暴走が組織与えた混乱は秀長=クックの調整機能の重要性を逆説的に示す。秀長の趣味、能楽で「清経」が名こそ惜しけれと嘆く武将の霊を描く。秀長の記録は皆無で実務に徹した結果、家臣(高虎)が名を残す引立て役か。否、秀長の存在はAIが扱えない情緒的摩擦の調整管理にこそNO2の最も重要な非代替機能が存在する点が強く記憶に残る。2025/11/27
電羊齋
17
豊臣秀長の実像を堅実に復元している。やはり家族・親族関連、前半生についてはまだまだわからないことの方が多いらしい。読みどころは秀吉の中国地方平定、本能寺の変後から豊臣政権確立期での秀長の役割の大きさを数多くの史料から解き明かしているところ。単なる「補佐役」としてだけでなく遠征軍の司令官としての有能さ、大名・茶人・文化人との交友の広さと調整力も兼ね備え、「秀吉の後継者」とも目される大きな存在であったことが明らかにされている。著者の言うように彼の早すぎる死がなければ家康の台頭もなかったかもしれない。2026/01/11
nishiyan
15
兄秀吉を天下人に押し上げた功労者にして、名補佐役であり、賢弟と評価されることが多い豊臣秀長の評伝。異父弟という通説の検討、小一郎長秀と名乗り、織田家中で一定の地位にいたところから秀吉の配下に加わるだけでなく、兄の天下取りが進捗するにつれて、名を秀長に改めた意味など興味深い指摘が多かった。信長の没後、織田から豊臣へと権力が移行する過程で頼れる藩屏のなかった秀吉が秀長を頼る面は大きく、単なる補佐役というよりは名代として弟を引き立てる必要性があったのだなと、そんなことも思った。2025/11/13
サケ太
14
豊臣秀長の存在の重要さ。政権運営においての存在感はかなりのものだった様子。秀長の視点で見る秀吉は楽しみ。2025/12/30
鳥居強右衛門
9
大河ドラマを堪能すべく手に取りました。私は「多読派」なので、同じような本を何冊も読んで勉強するスタイルです。愚痴ではないですが、最近の大河ドラマはかなりフィクションが多用されていると感じています。これは若者や女性にも親しみやすくしようと、視聴者層の開拓を視野に入れて演出しているのだと思います。が、「正しい知識」を身につけた上で視聴しないと、誤った歴史認識をしてしまうのではないか···と心配しています。すいません。オッサンの戯言でした2026/01/10




