内容説明
いま、公立学校がになっていたはずの、地域住民の生きるためのニーズを保障する「ケア」を備えた公共(コモン)としての役割が、危機に瀕している。
そんな時代でも、希望の灯を照らし続けている高校がある。それが、大阪府立松原高等学校である。
1974年に、地域の学びの〈公共財〉として、「一切の差別を許さない」「一切の落ちこぼれを許さない」「地域に根ざした学校」を三原則として生まれた松原高校は、1996年に総合学科へ改編する。
50年にわたって、常に教員同士がヴィジョンやコンセプトを言語化して共有し、生徒自身や地域住民と向き合う中で、ユニークな実践を紡ぎ、生徒を信じる場を作り続けてきた。
本書は、FAITH(信頼)を核心に、人と人が想いを交わし、支え合って、人間らしく生きることを大切にしてきた松原高校の取り組みを、教員や市民、卒業生の言葉でいきいきと伝える。
学校に優しさや支え合いを求めたいと思う人、一人ひとりが大切にされる社会を作りたいと思う人、これから先生になりたい人や先生としていろんな問いを持っている人、そして、教育につながるすべての大人のみなさんに贈る「本による学校公開」。
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