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内容説明
目を覆いたくなるほどに、地域が衰退している。高齢化が進み、子供も減った。基盤産業も失われ、病院やスーパーマーケットさえ消えていく町から、さらに人がいなくなる。この悪循環を食い止め、みんなにとっての豊かで幸せな暮らしを実現するには、どうしたらいいのか。インバウンドの増加とサービス業の低賃金にたよる「観光立国」路線でも、地域ごとに異なるリソースの差を度外視した夢見がちな「先端産業育成」路線でもなく、本当に持続可能な日本の未来を理論に基づき提示する。
目次
はじめに/第1章 日本経済の衰退/1 世界経済における日本の地位低下と歴史的円安/2 研究開発費の現状/3 地域経済政策の必要性/第2章 「観光立国」路線の政治経済学/1 安倍政権下の「観光立国」路線/2 安倍政権による「地方創生」/3 「維新の会」と観光振興による地域経済活性化/4 本章のまとめ/第3章 地域産業政策の理論と実践/1 「新しい産業政策」の議論/2 これからの地域産業政策/3 イタリアにおける事例/4 本章のまとめ/第4章 協力と競争の地域経済/1 社会的連帯経済と地域経済/2 イタリアの食品産業における事例/3 日本における社会的連帯経済の取り組み/4 企業間協力と産業集積──長野県坂城町のケース/5 本章のまとめ/第5章 今後の地域経済政策の方向性/1 スマートシティとスタートアップ支援/2 ソーラーシェアリングによる食料とエネルギーの確保/3 地域の基盤となる医療と教育/4 本章のまとめ/おわりに/参考文献