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内容説明
西洋哲学のメインストリームは、古代ギリシアから近現代にいたるまで、基本的に形而上学的な領域に依拠して展開されてきた。しかし、こうした〈フィジック/メタフィジック〉に代表されるようなに古い階層的な哲学的思考、超越主義は、もはや静かに消尽していかなくてはならない。脱‐超越主義としての内在性の哲学が多様に形成され配慮される必要がある。本書からこの哲学の根本と核心をつかみ取ること。反時代的思考をとめるな!
目次
序論 これまでとは異なる哲学へ/第一章 哲学は何ではないのか/1 問題提起/2 反時代的な哲学として/第二章 比較する思考の問題点/1 存在論と価値論/2 否定する存在論/3 囲い込まれる存在について/第三章 前‐哲学的な思考様式/1 強度のエチカ/2 実践としての差異/3 無神論者の両義性/第四章 ニヒリズムという定め/1 人間本性の宿命について/2 脱ニヒリズムは可能か/第五章 差異の肯定に向かって/1 別の仕方で思考する存在論へ/2 「存在の一義性」の最初の思考様式/3 未来の哲学──鏡をもたない思考/4 「存在の一義性」の系譜学について/第六章 抜け出すべき地平──〈実体/関係/力〉を問う/1 実体中心主義から関係の第一次性へ/2 内在主義について/3 歴史上、時代はすべて〈モダン〉である/第七章 人間の能力と感覚/1 擬人化された人間の諸能力/2 諸能力の差異についての別の思考様式/3 対象性としての諸能力/4 感覚と身体/第八章 内在性の諸問題/1 身体と対象性/2 二重性の批判/3 多孔質的脱構築の思考/結論 差異のエチカ/あとがき/本書で引用した文献一覧