内容説明
――地球温暖化が深刻化した近未来を舞台にしたCli-Fi(気候変動フィクション)――
オランダの女王サスキア自ら操縦する小型機が、滑走路に乱入した野ブタと衝突して不時着。
その場に居合わせたのが、テキサスで巨大な野ブタを追っていたハンターのルーファス。サスキアをその場から助け出すと、彼女と行動を共にすることになる。
世界が気候変動による海面上昇や異常気象に苦しむ中、テキサスの億万長者であるT.R.シュミット博士は、「世界最大の銃=ビッグガン」と呼ばれる巨大な装置をメキシコ国境近くに建設し、二酸化硫黄を成層圏に噴射するソーラー・ジオエンジニアリング計画を進めていた。そして、オランダ、ヴェネツィア、太平洋の島々など、海面上昇の脅威に晒される低地国家や地域の有力者と資産家を招いた発射実験によって既成事実化してしまう。
T.R.のソーラー・ジオエンジニアリング計画の支持者と反対者の間で国際的な対立が激化していく中、登場人物たちはそれぞれの立場で地球規模の危機に立ち向かう。
『スノウ・クラッシュ』で“メタバース”を生んだニール・スティーヴンスンが描く、破天荒な英雄たちによる地球改造の「神話」 。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
garth
11
冒頭が素晴らしくて、オランダの女王が空港に着陸しようとしたら滑走路に豚の群が飛び出してきて着陸失敗の大事故になるんだけど、豚の群を追ってた男に救われる。彼は仇の巨豚を追うエイハブ船長みたいな男で……という最強のつかみ。あー気候変動ね。そっちの話ももちろん。2025/11/26
イツキ
3
温暖化が進んだ近未来で一人の大金持ちの主導で進む地球を冷やすプロジェクトをめぐる長編。いずれ現実もこうなっていくんだろうなという非常にリアルな未来と硫黄を使って地球を冷やすというプロジェクトの詳細な描写が印象的で一つの未来予知して機能するのではと思わせられる作品でした。それと対になって進むシク教徒の戦士の物語が一見関係なさそうに見えて少しずつ近づいていく様子も面白いです。2025/11/30
mikkii☆
2
去年のうちに読み切りたかったけれど元日にかかってしまった! 気候変動SFとしては『未来省』のほうがいろんな動きがあって納得感があったのだけど、解説に「歴史としての『未来省』、神話としての『ターミネーション・ショック』」との記述があり、腑に落ちた。ぜひとも両方読んで、イメージをふくらませてほしい。 2026/01/01




