内容説明
高校二年生の寿美子には、れいちゃんという幼なじみの友人がいる。通学を共にするふたりだが、過去に複雑な事情を持つれいちゃんは、可憐な容姿とは裏腹に、他人の容姿を貶めたり、陰口を撒き散らすことでコミュニケーションをとる少女だった。そんな態度に違和感を覚え始める寿美子だが、やがて彼女の吐く毒は自分自身にも及んでいるのではないかと思い至り……。
「毒友」との複雑な関係に切り込んだ、戦慄・共感の青春小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
JUN
3
自分で決められなかった選択はいつまでも後悔する2025/11/10
なぽり
2
嫌な人って分かりきってるのに、離れられない。相手を心の内で批判することで自己を確立してしまっているがゆえに、傍にいざるを得ないってところもあるかも。悪意と好意の両方を見せられて支配されているけど、支配されることに居心地の良さを感じてしまっているというか。主人公が、自分の悪口を言っていることの証拠を掴んだときにホッとしたのがその証明な気がする。相手を嫌いになれる理由を探してたんだよ。そんなことでさえ、相手に決めてほしかったんだよ。2025/10/30




