内容説明
「誰だって痛みを抱えて生きている。」
孤独な男子高校生のコテツは、島根の刀鍛冶に引き取られて暮らすことに―。
人生に立ちすくんだ少年が一歩を踏み出す、再生の物語。
青春小説の旗手が贈る、感動の傑作!
天涯孤独となった彼は、島根に住む遠縁の剱田かがりという老婦に引き取られることに。
かがりは、現代日本において唯一と言われる女性の刀鍛冶で、寡黙だが瞳に燃え盛る炎を持つ刀匠だった。
自暴自棄になり言われるまま島根にやってきたコテツだが、転校初日、己の火傷を見るクラスメイトの視線に耐えられず、学校へいけなくなる。
部屋にひきこもるコテツに、かがりは「学校へはいかなくてもいいが、そのかわり仕事を手伝え」と言う。
かがりの弟子であるコウやカンナに教わりながら手伝いをするうちに、徐々に作刀に興味を持ち始めるコテツ。
現代日本において、刀をつくる意味とはなにか?
かがりや兄弟子たちと関わり、悩みながらも、鉄を打ち、その熱に溶かされ、コテツは自らの心の形も変えていく――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
22
突然火事に遭い火傷を負った東京の男子高校生コテツ。天涯孤独となった彼が、遠縁の島根に住む女刀鍛冶の老婦・剱田かがりに引き取られる青春小説。自暴自棄な気持ちで島根にやってきたもののクラスメイトの視線に耐えられず、学校に行けなくなるコテツ。そこかかがりの弟子たちと一緒に刀剣の仕事を手伝い始め、今の時代に刀を作る意義を考えたり、時には弟子たちとの関わりの中で葛藤を抱きながら、ひたむきに鉄を打ち続ける中で少しずつ変わってゆく心境があって、様々なことに向き合い受け入れてゆくコテツの姿には確かな成長が感じられました。2025/10/09
なんてひだ
7
天沢夏月さん初のですが芸人ドンデコルテみたいに新しい名前が出てきて覚えられんて、贅沢な悩みと思い込みます。トンテンカンからトンチンカンや折り紙つきが鑑定書の日本語に触れるたんびに深いなあ日本語は面白いし読書にも効果抜群ですね。芸術品なのに切れ味は必要かや嫌いな自分も自分の一部に禅問答的なじっくり進める書き方いいと思う、1番いいのはポプラ社に見つけてもらえた事では2025/12/27
たかぃ
6
満足感のぁる一冊(*´꒳`*) ▼火事で身体と心にトラゥマぉ負った沙(イサゴ)コテツ。島根県の遠戚で刀匠の劔田かがりに引き取られる。兄弟子のコウ、姉弟子のカンナ。鍛冶場に集まる4人が、家族・火・鉄・刀・過去・未来に向き合ぃ歩みぉ進める話。 ▼細かな心描が劇中4ヶ月間の冬の濃密さと繋がってぃて、最後にゎ全員が小さくも確かな春ぉ迎ぇられてョカッタ(*´꒳`*)2025/11/23
水さん
4
刀鍛冶は手造りだから、雑念や技量がモノに映り込みやすい。たたらの国の島根の刀匠のもとで暮らす事になった少年が、修練されるように成長して面白かった2025/11/30
Tamy
3
火事に遭った少年が心と身体を癒す場所が刀鍛冶の家ってなかなかヘビーだな、って思ったけれども、だからこそ、火と向き合い、世界と向き合えるようになるのかな。『青の刀匠』の改題の作品でした。最後に最初の題をつけた意味がわかった気がした。2025/12/03




