内容説明
日本初の団体旅行(ツアー)は、汽車で行くお伊勢参りだった!
日本旅行 創業120周年!
〈旅のお世話〉に生涯を賭けた南新助の奮闘を描く感動の旅行屋さん小説!!
旅の思い出は、奪われることのない宝。
時は明治、鉄道開通に揺れる滋賀県草津の村長・南信太郎は駅の開業に尽くし、立売り弁当販売を始める。
その志を継いだ息子の新助は地元の人々、そして鉄道への恩返しの気持ちから伊勢神宮、善光寺への団体参拝を実現させる。
それは図らずも日本における団体旅行のはじまりであった。
やがて、旅の世話を商売にすることを思い立ち…
〈日本旅行〉創業者・南新助の奮闘と激動の生涯を描く、旅行屋さん一代記!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
85
日本初の団体旅行を行った南新助の物語、明治の滋賀県草津に汽車が通り駅が出来た事により家業で弁当販売をしていた新助は地元や鉄道の恩返しと伊勢神宮への団体旅行を実現する、そこからみなさんに喜んで貰える為旅行屋さんを始める、明治、大正、昭和、その時代が語られ時には戦争物でなくても必ず戦争の非情さ悲惨さを避けては通れない、今では気軽に行けるようになった旅行も当時は一生に一度の非日常行事、一度に何百人という人々が今でも信じられない程の過酷なスケジュールで移動する、それをやり遂げるとは凄い。2026/04/22
楽駿
28
品川図書館本。新聞の書評から読み始めたが、これが予想以上に面白かった。姪っ子が、こちらではない旅行社に就職して、少し知る事が出来たらと思っていたが、徒歩による旅の時代が終わり、電車による旅が始まった時代から、戦中、戦後と移り変わっていく旅の在り方を考えさせてくれた。始まりは、寺社仏閣参拝の旅であり、それは江戸時代からの流れに続く。電車により、大量の人数を運び、遠くに行かれるようになった。けれど、まだ、旅は特別なものであった時代、商売と言うよりは、日頃の感謝、お礼の旅が始まりだった事に心踊った。ぜひお薦め!2026/01/11
信兵衛
22
新助が「旅行屋さん」と親しみをもって呼ばれ、先頭に立って奮闘していた時代、その変遷は、とにかく面白い!のひと言に尽きます。 新助に儲けようという思惑がなく、実家の商売が順調であるお返し、還元サービスというつもりだった、という処が気持ち良い。 それにしても旅行参加者が 100人とか 900人といった規模にはもう絶句するほかありませんし、知って驚くことばかり。2025/12/10
tetsubun1000mg
18
旅行業界ではJTB、HISなど多くの会社が思い浮かぶが「日本旅行」というタイトルが気になって選んだ本。 帯も日本初の団体旅行は、汽車で良くお伊勢参りだった。 明治に鉄道が敷設されたころは、駅はトイレもお土産屋もない乗り降りする施設だった。 滋賀県草津市の地主の南新助の父親が草津駅に土地を提供して地元銘菓や弁当などの「立売」販売権を取得。 長男の新助は学校進学後に善行寺旅行など体験を重ねて「旅行屋さん」として100名を伊勢神宮旅行に引き連れることが団体旅行の始まりだったらしい。 最後まで楽しく読めました。 2026/03/23
そうたそ
16
★★★★☆ "日本旅行"の創業者にして、団体旅行をはじめた人物とも言われる南新助の生涯を描いた一冊。現在では多くの人が利用するツアー。だが、その始まりは大勢で伊勢神宮、善光寺へお参りするという何とも大胆なアイデア。そもそもそんなに資料が残っていない中で、よくもこれだけ面白い物語を書き上げたものだと、著者の筆力に感服。南新助の成した業績は団体旅行に留まらない。今の日本の旅行は彼の存在なしには語れないのでは、というほど。旅行が好きな人ほど、より心に刺さる一冊かと。おすすめです。2026/06/06




