内容説明
作家として、母として、個人として――
金原ひとみ 魂の遍歴
希死念慮に苦しんだ10代、デビュー作による芥川賞受賞、
結婚、出産、孤独で自由なパリでの生活、
かけがえのない子供たち、離婚、そして新たな場所へ。
『蛇にピアス』から『マザーズ』と経て、
『アンソーシャルディスタンス』『YABUNONAKA-ヤブノナカ-』へと結実した
小説家の軌跡。
朝日新聞掲載からSNSで拡散され大きな話題となった
「『母』というペルソナ」ほか、
作家生活20年にわたって書き継がれたエッセイ&掌編小説を完全収録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
193
金原 ひとみは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 この長いタイトルは、何と思いつつ読みましたが、内容とはあまりリンクしておらず、私小説的掌編小説&エッセイ集でした。相変わらず、パワーはあります。 https://publications.asahi.com/product/25620.html2025/10/30
nonpono
128
今年からたまたま、読み始めた金原ひとみ。話は聞いていたが、触れたのは初めてだった。わたしには恋愛の描き方が痛かった。古傷にしくしく染みるように。さて、本書は題名から小説かと思ったらエッセイだった。ふわふわ読めるかと思えば、さすが、金原ひとみ。あまりの内容に寝落ちした。不登校時代、男の家を渡り歩く生活、壮絶な育児、離婚と。「一緒にいて楽な人というのは必ずしも一番のお気に入りにならず、時として歩けないくらいわたしを傷付ける人ほど人生を鮮やかに彩ったりする。」わかる。泣きたいくらい昔がわたしを襲ってきて堕ちた。2025/11/24
榊原 香織
113
エッセイとか小品とか。最新。割と面白かった。罵倒の天才だね。初めて読んだけど、ファンの人にとってはもっと面白いのかもしれない2025/10/26
ネギっ子gen
101
【子どもは可愛いし後悔はない、しかしそれとは別の次元で、人をあれほどまでに追い詰める育児は、この世にあってはならない】作家生活20年にわたって書き継いできたエッセイ&掌編小説を完全収録。沁みる……。<今、母というペルソナに苦しんでいる人に、いつかその仮面は外れて息ができるようになるよと言うことはできない。外したくても状況的にそれができない人も必ずいるからだ。でも魂があえぎをあげている時、あなたが喪失したと感じている自分は今もそこにいるんだ。/つきまとう自分の気配を気取って思い出してほしい>と。ええ…… ⇒2025/11/24
ちゃちゃ
79
なぜ金原作品に惹かれるのだろう。鋭敏で繊細で、時に起伏の激しい感情とその表出に振り回されてしまうのに…。けれど本作のⅢ『日比谷の君』で「信じたい。私は常にそう思っている」という言葉に出会って腑に落ちた。彼女の文学や創作の根底にある、世界や言葉への強い信頼感に惹かれるのだ。周囲の事象や人間に対して、常に心を開いて関わろうとしていると彼女は言う。そこにはきっと「真実の口」…物事の本質が隠されていると信じて彼女は書く。書くことは自分という存在をこの世に繋ぎとめ、世界の本質に触れる、彼女にとって切実な行為なのだ。2026/01/15




