内容説明
料理人、文筆家として活躍する著者の初小説。
一緒に暮らしていた恋人と別れ、「わたし」の三年ぶりの一人暮らしが始まった。三日目、その部屋に届いたのはオーブントースターだった。部屋は一向に片付かないが、仕事を切り上げた夜八時、二四時間スーパーへ向かう。明日の朝のために、八枚切りの食パン、バターと厳選したブルーベリージャムをカゴに入れる。コーヒーは少し悩んでインスタントコーヒーの小瓶。現状の部屋にちゃんとした食事であるお弁当を持ち込むのは気が進まず、夕飯用にレタスハムサンドもカゴに加えた。帰り道にコンビニに寄って、肉まんもひとつ。果たして、この日わたしはどんな「料理」をするのか。
調味料を吟味し、最低限の調理道具を慎重に揃えながら「おいしい」を追究する二七日間を描く料理小説。
自炊はもちろん、デリバリーもコンビニも、ビュッフェも鰻屋さんも、ファストフードもデパ地下も、カップ麺もラーメン屋さんも──おいしく食べることを探求する日々には、簡単なレシピや食にまつわる豆知識も満載。
料理人、文筆家として活躍する著者が初めて小説に挑んだ意欲作です。
※この作品は過去に単行本として配信されていた『キッチンが呼んでる!』 の文庫版となります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
燃え尽きタコ
17
読んでてめっちゃ美味しそうな文章で良かった。『わたし』の主観がふんだんに詰め込まれた料理の地の文がどことなくお洒落だけど庶民的で、自宅でのプチ贅沢のような料理が続いたかと思えば、作者さんの感じが凄く出ているエスニック料理(自宅用簡略化)が出てくるし、『わたし』の食べ歩き経験の話と、ずっと飯の話しか書いていないのに飽きが来ない不思議な構成でした。一人称の主である『わたし』がおもしれ―女属の類だったのも好みだったかもしれん。2025/12/30
緋莢
10
引越しをして三日目。初めての〝料理”はコンビニで買ってきた肉まん、ハムレタスサンドをオーブントースターで 焼き込んだもの。半分片付いた部屋で、ご飯と茹でた豚バラ肉と概念豚汁。ライブの〝遠征”ついでに やってきた母親と共に鰻重を食べに行く…料理人でもありながら、エッセイなど、著作を何冊も出していることは 知っていましたが、小説を書いていたとは知りませんでした。料理描写はさすがで、美味しそうなのは勿論 「21日目のおもてなし」など、作る様子も、とても良かったです。各話、短くサクッと読めて、楽しめました。2026/06/13
ゆう
9
最初、エッセイかと思ったら小説だった。こういうタイプの料理小説はちょっと珍しいけど面白かったし、終わり方も希望が残る感じで良かった。 二郎系のラーメンは、確かに年齢がいくと食べるのが辛そう。 お腹が空いてる時に読んだらあれもこれも食べたくなってしまうので、ダイエット中には読めない本かも。2026/07/19
Nobuko
7
恋人と別れて一人暮らしを始めた女性の食事 超簡単なものからおいしそうなメニューまで お坊さんの気絶は作ってみたい2025/12/22
hasami1025
7
飯テロ小説。明日人間ドックの人、年中腹ペコの人、ダイエット中の人etcは近づいてはいけません。でも私のような食いしん坊にはぴったりの一冊でした✨2025/10/19




