栄冠と絶望のリンク ロシアの天才スケーター カミラ・ワリエワの宿命

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栄冠と絶望のリンク ロシアの天才スケーター カミラ・ワリエワの宿命

  • 著者名:河西大樹【著】/今野朋寿【著】
  • 価格 ¥1,705(本体¥1,550)
  • 講談社(2025/10発売)
  • 寒さに負けない!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~2/15)
  • ポイント 450pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065412886

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内容説明

2014年のソチ冬季五輪以降、ロシアはフィギュアスケート女子シングルで次々と有力選手を輩出してきた。
リプニツカヤ、ザギトワ、メドベージェワ、トゥクタミシュワ、シェルバコワら十代の選手たちが世界トップレベルの演技を披露し、多くのメダルを獲得する。
リプニツカヤやザギトワらを育てた女性コーチ、エテリ・トゥトベリーゼの指導力にも、注目が集まった。
北京冬季五輪を目前に控えた2021年、エテリの門下から登場したのが「究極のスケーター」カミラ・ワリエワである。
この年15歳になり、シニアデビューを果たしたワリエワは、トリプルアクセルという超高難度のジャンプに加え、二種類の4回転ジャンプ、天性の柔軟性を生かした表現力溢れる演技で、圧倒的な実力を示した。
ワリエワを育てたエテリも、「彼女は例外的な存在で、その才能は天から与えられた特別なもの」と話し、北京五輪でワリエワの金メダル獲得は確実視されていた。
異変が起きたのは北京五輪・大会5日目の2022年2月8日だった。
ロシア・オリンピック委員会チームはフィギュア競技団体で1位となり、この日、メダル授与式が予定されていたが、突如延期が通告された。ロシアチームに、ドーピング陽性の選手がいたためである。
その選手は、カミラ・ワリエワ――。
この瞬間から、ワリエワは世界の頂点から疑惑の渦の中心へと立場を変える。オリンピックの個人競技への出場は認められたものの精神的な動揺を隠せず転倒を繰り返し、4位に沈む。
大会のあと、ワリエワのドーピングが実際にあったのか、どのような処分が下されるべきなのか、関係機関による審査が始まった。

2023年10月、NHKの取材班はモスクワでエテリ、そしてワリエワの単独インタビューに成功。さらにエテリ率いるスケートクラブの練習に密着し、その強さの秘密を探った。
ちょうどそのころ、スイス・ローザンヌのスポーツ仲裁裁判所はワリエワの検体がなぜドーピング陽性になったのか、詳細な調査を進めていた。
2024年1月に下された裁定は、「出場停止4年」というあまりに過酷なものだった。ワリエワの次期ミラノ五輪出場は絶望的になり、その全盛期は国際試合への出場が認められることなく過ぎ去ろうとしている。
放送直後から話題沸騰したNHKスペシャルの担当ディレクター、記者がまとめた圧巻のノンフィクション。
まるで推理小説のように徐々に明らかになるドーピングの内幕。
ロシアのアスリートが背負った「宿命」とはなんなのか。
そして、あの天才スケーターはこれから、どこへ向かおうとしているのか――。

目次

序章
天から与えられた試練
冷たい視線を浴びて
まるで別人
第1章 氷の二月
高揚と緊迫
究極のスケーターの登場
決戦の場
衝撃の五輪デビュー
何か悪いことが起きた
針の筵
「祖父の薬が」
実力とはかけ離れた結果
絶望のボレロ
第2章 金メダルを目指して
チーム・トゥトベリーゼ
一流のバレリーナのように
コーチ・エテリの戦略
回転不足
体重増加を克服するために
カザンから来た少女
要求の高いコーチ
前と同じことはできない
坂本花織と競い合いたい
第3章 鉄の女
「最強コーチ」の出発点
アメリカに行けばなんとかなる
地を裂く轟音
六年目の望郷
偶然の連続で得たポジション
スポーツとは克服すること
一キロの体重変化が命とりに
すべてがうまくいかないときもある
第4章 アンチ・ドーピング
「前科」のある医師
三つのシナリオ
薬物「混入」の経緯
「私は処方していない」
全面無罪と異議申し立て
トリメタジジンのアリバイ
第5章 ロシアのアスリートの宿命
ドーピングのキーマン
IOC会長の決断
システムの犠牲者
スケートのために生まれた人
挑戦を続ける
ウクライナの親善大使として
第6章 罪と罰
新しい自分に適応したい
メダルを追いかけるのではなく
絶望の裁定
その言い訳は認められない
疑惑の傍証
彼女を守ろうとするのではなく
終章
私は何も知らない
心からの拍手を

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