内容説明
「情熱の歌人」と呼ばれる与謝野晶子は、短歌だけでなく、詩、社会評論、童話・童謡など、さまざまな分野で多くの仕事を成し遂げた。
しかしその活躍が多岐にわたるがゆえに、「君死にたまふことなかれ」や「母性保護論争」など限られた側面しか知られていない。
本書では、晶子の幅広い業績をたどるとともに、教育や労働について鋭く論評し、たくさんの子を産み育てた「ワーキングマザー」でもあった、ひとりの等身大の女性像を描きだす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
48
#与謝野晶子 #松村由利子 #短歌 子を産んで子を育てる母親の視点確かな由利子と晶子2016/08/23
Ayakankoku
5
与謝野晶子の新たな一面を知るには非常に良い1冊。与謝野晶子がクリスチャンではないものの、聖書に親しんでいたとは初耳。与謝野晶子の「最も望ましい家庭は、一対の相愛した男女が、公平にその家庭の責任を分担しながら建設していく家庭です」という言葉は、当時はなかなか受け入れられなかっただろうが、今の時代にとてもしっくりくるように思う。2018/09/17
A S
0
めちゃくちゃ面白いです。 子どもをたくさん産み育てた女性として、どういう人生、生活だったのか知りたくなり読み始めたが、子どもについての章はもちろん面白かったが、母性保護論争の章に思いがけず引き込まれた。母性保護論争というものをほとんど知らなかったが、与謝野晶子の国家に頼らず自分で食い扶持を稼ぐのが当たり前という姿勢に共感した。子どもは国家のものじゃない、という考えもとても共感した。金言だらけです。2021/02/21
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