内容説明
ガリポリ(WWⅠ)、ダンケルク(WWⅡ)、スターリングラード(WWⅡ)、ガダルカナル、インパール、キスカ‥
各戦地において、政府と軍統帥機関、そして現場指揮官が下した決断と背景との因果関係・結果を分析。
窮地から脱するための善後策を探る―!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yamatoshiuruhashi
52
「撤退」とは殆どの場合が所期の目的を達し得なかった時に起こる。ましてや「撤退戦」とは言うなれば負け戦の中で安全地帯へ逃げ出すために戦うこととなる。指揮官は的確な情勢判断とそれなりの権限がなくてはできないことだろう。撤退戦だけを考察する本書に於いては、負け戦をどこで止めるかという指揮官の心理的葛藤と同時に、敗軍の悲惨さが語られ陰鬱になるところもある。が、副題の「戦史に学ぶ決断の時機と方策」が示すように得られる教訓は大きい。希望的観測と督戦だけで多くの戦死者を出した牟田口廉也他の軍人たちが戦後自己弁護に→2022/09/27
kawa
31
近代戦争での撤退戦を戦史等に基づき詳細に綴る。ダーダネルス作戦、ダンケルク撤退、朝鮮戦争、スターリングラード包囲戦、ガタルカナル戦、インパール戦、キスカ撤退、沖縄戦、ノモンハン事件が取り上げられる。もう少し著者自身の分析や評価が入ると読み易かったのではないかと思う。ちなみに、本書で馴染みのないダーダネルス作戦を知って、この戦いに関連する映画「ディバイナー 戦禍に光を求めて」を鑑賞。映像理解にとても役立つ。それぞれに関する映像作品もあるようなので本書をお供にも一興だ。2022/11/10
GOTI
3
☆☆☆★第二次世界大戦でのダンケルク、スターリングラード、ガダルカナル、インパール、キスカ、沖縄、ノモンハンなどでの撤退戦において国家首脳、軍統帥機関、現場の司令官が下した決断の背景や結果を防衛省防衛研究所戦史研究センター所員の著者が詳述している。日本軍の撤退戦について、「世界のジョーク」で語られている「最強の軍隊」に日本の兵士、そして「最弱の軍隊」に日本軍の将官か参謀が入れられていることを想起させる。幾万もの精兵が無能な将官や参謀に無駄死にさせられたことを想わざるを得ない。 2023/02/23
ばぶでん
3
読み始めた当初、地図で地名がなかなか追えず、断念しかけたが、読み進むうちに俄然興味深く感じられてきた。期待に反して撤退を強いられる逆況を迎え、国家首脳、軍トップ、現場司令官の認識や思惑の違い、そして人生観や教養の違いが複雑に絡まりあい、更には天候等の偶然や運不運にも大きく影響され、撤退の成否(それはとりもなおさず多くの将兵の生死)が左右された事例は、各登場人物の立場に自分が立たされたらどうしただろうかと思わずにはいられず、決断の重大さと責任の重さに押しつぶされる思いがした。仕事の場面でも示唆がありそうだ。2022/12/15
読書熊
3
面白い。歴史上の撤退戦を詳細に記録する2022/09/19




