なぜ、イスラームと衝突し続けるのか――文明間の講和に向けて

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なぜ、イスラームと衝突し続けるのか――文明間の講和に向けて

  • 著者名:内藤正典【著】
  • 価格 ¥1,936(本体¥1,760)
  • 明石書店(2025/09発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784750352985

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内容説明

誰がタリバンを甦らせたのか

2021年8月、20年にわたる米国とその同盟国によるアフガニスタン占領が終焉した。なぜ欧米流の自由や人権は受け入れられなかったのか。アフガン戦争の危険を訴えた2002年の原書をもとに、その後の西欧とイスラームの関係をたどる章を加えた決定版。[『なぜ、イスラームと衝突するのか』増補版]

文明間の講和というのは、人間社会というものが「進歩」するという前提に立って、イスラームの社会を「何百年前のヨーロッパと同じだ、この国はようやく追いついてきたけれど、あの国は進歩が止まったままだ」などと自分たちの尺度で判断するようなことは決してできないと了解することなのです。
――[増補]イスラーム世界と西欧の二十年より

目次

増補版まえがき
1 誰の犯行か?
テロという「戦争」からテロとの「戦争」へ
あいまいな証拠から創られた戦争のレトリック
「誰が犯人か?」―認識のずれ
2 イスラーム組織の犯行ならば、なぜ?
中東・イスラーム世界での不公正
高度な計画を実行した犯人像
3 イスラームとの戦争ではない?
十字軍・無限の正義
イスラーム的不公正の観念
信徒共同体の破壊
教会組織をもたないゆえの一体性
ラマダン月の攻撃がもつ意味
4 イスラーム世界の声は届かなかった
イスラーム世界諸国の動揺
ナショナリズムとイスラーム
5 ナショナリズムへの連鎖反応
マイノリティの異議申し立てもテロ?
パレスチナの抵抗運動はテロか?
6 イスラームの何を誤解してきたのか
イスラーム対キリスト教という誤解
女性の人権とイスラーム
ヴェール、人権抑圧の象徴?
ヴェールのもう一つの意味
イスラーム的刑罰と公正の観念
差別を隠蔽する用語としての「原理主義」
7 この戦争をしてはならなかった
「タリバン以後」に潜む欺瞞
イスラームとアメリカの衝突
イスラーム脅威論がつくりだした「文明の衝突」
8 何をしなければならないか
必要なのは人間を直視すること
ヨーロッパは、なぜイスラームと共生できなかったのか
国家としての日本は何をなすべきか
[増補]イスラーム世界と西欧の二十年
「テロとの戦い」をめぐる亀裂
弾圧を正当化した「テロとの戦争」
ヨーロッパ難民危機と共生の破綻
関係は再建できるか?
文明間の講和に向けて
あとがき
増補版あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

hitsuji023

6
911のテロの後に書かれた本書。あれから13年変わることなくイスラエルがガザに攻め込んでいる。イスラエルの過去の歴史が5章では分かりやすく書かれていて勉強になった。そして、他の章でも参考になる情報がたくさんあってとても255字では伝え切れない。簡単に言えば問題はイスラエル国家の建設、冷戦後のイスラムに対するアメリカの行動、アメリカのダブルスタンダードともいえる場当たり的なイスラム政策などにより混乱が収まらないとのこと。国連の常任理事国に好き勝手させることが問題だ。2024/05/18

yurari

3
/イスラームには個人と社会とを分ける考え方がない。聖俗分離の考え方がない/西欧では政教分離の考え方が定着/他方ドイツでは政教分離を徹底しておらず、政党がキリスト教を名乗ることができる/イスラームは主権が人間の手にあるとは考えない。主権を持つのはアッラーだけ/2022/07/10

takao

2
ふむ2024/10/29

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