内容説明
神話的カオスに通じる制御な不可能なダークな力。
それに支えられた「法」。
普段、表に出てこないその力は、トランプ登場、コロナ禍のような「例外状態」で表面に噴出するのか?
カール・シュミットを軸に、相模原殺傷事件、カフカ、ケルゼン、フロイト、ランシエール、アガンベン、フーコーなどを参照し、「法」と「法外なもの」の狭間の闇に迫る。
著者の法思想の集大成。
本書をどのように仕上げるか考えていた時、トランプ氏が再び大統領に選出された。……今後少なくとも四年間、リベラルが達成した不動の業績とされてきたものが掘り崩され、リベラル系の政治文化が衰退し続け、ロールズやドゥウォーキンの思想について教えることが空しくなるような状況が続くことになるだろう。それだけにとどまらない。より深刻なのは、人類の道徳意識の進歩の帰結であり、人民の理性的な合意にしっかり根ざしているように見える法の“基本原理”も、……簡単に崩壊してしまう、という身も蓋もない現実が実証されたことだろう。(本書より)
【目次】
まえがき――「法」のダークサイド
第1章 カフカの『審判』から見た相模原殺傷事件――「掟の門」が示唆する「法」と「法外なもの」の境界線
第2章 シュミットの『政治神学』のポストモダン的な再考
第3章 シュタールとシュミット――法学とキリスト教保守主義
[第3章 補論 ドラッカーのシュタール論――法学とキリスト教保守主義]
第4章 ポストモダン状況における『政治的なものの概念』
[第4章 補論 ランシエールはシュミット的か?]
第5章 法の「形式」をめぐって――シュミットから見たゾームとシュタムラー
[第5章 補論 バリオンのシュミット批判]
第6章 ケルゼンとシュミット――純粋法学に内在する神学
[第6章 補論 フロイトとケルゼンとバリバール]
第7章 コロナ禍で再浮上したフーコーの権力論
注
あとがき――「闇」を抱える近代法
感想・レビュー
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