内容説明
事実か、創作か、文学かジャーナリズムか…。「ノンフィクション」は、戦後の日本とともに、成長し、隆盛を極めた。そこにはいくつかの転換点となる、重要な作品が存在する。女性の発見ともいえる『女たちの二・二六事件』、スポーツノンフィクションの金字塔『江夏の21球』、戦前と現代の断絶を問う『昭和16年の敗戦』、ジャーナルでは書かれない事件の裏に迫る『誘拐』など…。ぜひ、読み返したい作品の数々を気鋭のライターが深掘り解説。
目次
はじめに
1 開高健『ずばり東京』
2 本田靖春『誘拐』
3 柳田邦男『マッハの恐怖』
4 澤地久枝『妻たちの二・二六事件』
5 山際淳司「江夏の21球」
6 後藤正治『スカウト』
7 猪瀬直樹『昭和16年夏の敗戦』
8 沢木耕太郎『一瞬の夏』
9 向田邦子「父の詫び状」
10 立花隆『田中角栄研究』と児玉隆也「淋しき越山会の女王」
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
84
著者が選んだ昭和のノンフィクション名作選11作が紹介されている。ノンフィクション好きなので興味があるので読んでみた。ノンフィクションとは創作の混じらない読み物のことのようだが実際はどうなのだろう。フィクションとの違いは本当のところどう違うのだろうなど余計なことも考えてしまった。開高健の「ずばり東京」や「江夏の21球」は随分前に読んだのでまた読みたくなった。平成のノンフィクション名作選がああればそちらも読んでみたい。図書館本2025/09/01
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
18
名作選の選集だと思って手に取った私を許してください。ノンフィクションライターである著者が、担当したゼミで「伝える技術が詰まったもの」として紹介したという作品群。「日本のノンフィクションは昭和期、とりわけ戦後に隆盛を迎えている」のは新聞記事のようなオールドジャーナリズムの発展形であるニュージャーナリズムの直撃ゆえ。その直撃を喰らった世代が著者の新聞記事時代の先輩であったということが僥倖だったのでしょう。取材したものとの距離感を損なわず、伝えたいことにフィットした言葉に仕立て上げる名人芸。リアタイで読んだも↓2026/01/29
ごへいもち
13
骨太のノンフィクションを読む体力が無くなってきた気がする、残念2025/09/16
hitotak
9
ここで紹介されているノンフィクション作品のうち読んだことがあるのは3作程度だったが、未読であっても『江夏の21球』、『一瞬の夏』などタイトルや内容については知っている有名作品が並ぶ。作品の題材、時代背景、後進へ与えた影響などが、著者の視点を通して書かれている。取り上げられている作品の作者は新聞・雑誌等の記者出身者が多い点を指摘し、その着眼点や取材時の心情を慮るなど、元新聞記者である著者の思い入れが強く感じられた。2025/11/07
アノニマス
8
向田邦子と深夜特急の作者の方だけ知っていて後は全然詳しくない自分でも興味深く読めた。『江夏の21球』のような構成の文章を読んだことがあるので後のライターへの影響は相当強かったのてはないだろうか。後藤正治『スカウト』も気になるところ。2025/12/21
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