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内容説明
単細胞生物の粘菌モジホコリが、迷路を解き、電車の路線図をつくります。でもどうやって? 著者の中垣俊之さんは、これらの研究により、「人びとを笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞である、イグノーベル賞を、2度も受賞されました。単細胞で、かしこい粘菌の知られざる能力があきらかになります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
モリー
73
「あの人、単細胞だね〜」と陰口叩いた経験のある方に言っておきます。この本を読んだら、もうその言い回しは使えなくなりますよ!単細胞の賢さに脱帽しました。2022/02/09
アナーキー靴下
71
恥ずかしながら粘菌を認識したのはつい最近。イグノーベル賞受賞も知らなかった。この絵本はそんな粘菌のことがしっかり書かれており、なかなか読みごたえがある(対象年齢は小学中級から)。テレビでちらっと観たときには、菌類のようなものかと思ったのに、「原生生物界」「動物界」「菌界」のどれとも近いがどれでもないという、不思議な粘菌。単細胞生物らしいが、ちょっと私には複雑すぎて難しすぎる。今まで想像したことのない方面からやってきた未知の生物。最近の理科好きな子は、粘菌をテーマに自由研究したりするのかな。楽しそう。2021/04/18
ひらちゃん
62
単細胞ながら奥の深い粘菌。自分で近道を見つけ出す?この性質を利用した粘菌コンピュータなるものもある。主な街の場所に餌を置き移植した結果、JRの鉄道路線図とかなり似た図を描いた粘菌。進化を遡るとシンプルな行動が見えてくる。人間にとって驚きの大先輩。興味深々。もっと知りたい。2017/07/16
☆よいこ
33
単細胞生物「粘菌」は「変形菌」ともいう。とても小さいので普通は目に見えない。ところが粘菌は、何億倍にも巨大化することがある。巨大化した粘菌を「変形体」という。細胞同士が接合し、核を分裂させ、巨大化していく。細胞自体は分裂しないので、数センチの変形体におびただしい数の核がある。▽前半の説明は分かりやすいが、後半の適応ネットワークモデルの説明は少し考えないといけない。ヒトの脳の神経際細胞について書かれていたが、以前読んだSF小説で粘菌が脳に取りついて人を動かす話があったな。何だっけ?2018/05/29
ほんわか・かめ
27
粘菌スゴすぎる!誰だ、単細胞とバカにするやつは!(笑) 時間を記憶したり「全体のストレス量が一番少なくなるコースを探せ」という難題を解いたり!総ルビだけど、高校生物にもオススメしたいなぁ。この実験の映像をぜひ見てみたい。※表紙の図は、粘菌が迷路の中から最短距離を探し出しているところ。2008年、2010年イグノーベル賞受賞。2021/01/27
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