ノンバイナリーがわかる本――heでもsheでもない、theyたちのこと

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ノンバイナリーがわかる本――heでもsheでもない、theyたちのこと

  • 著者名:エリス・ヤング【著】/上田勢子【訳】
  • 価格 ¥2,112(本体¥1,920)
  • 明石書店(2025/09発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 570pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784750353272

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内容説明

男女二元論にとらわれないジェンダー・アイデンティティ「ノンバイナリー」についての、日本で刊行される初めてのガイドブック。ノンバイナリーである著者自身の経験や当事者へのインタビュー、統計調査などを基に、基礎知識、関連用語から歴史、人間関係、恋愛、法的問題、医療まで、幅広いトピックをわかりやすく解説。

私は、出生時に割り当てられた性別には違和感がありますが、単にトランスジェンダーだというのでもないし、こちらの対極からあちらの対極へと移動したいと願っているわけでもありません。「he(彼)」や「she(彼女)」と呼ばれるのにも違和感があります。友だちや同僚からは「they」あるいは名前で呼んでもらうのが気に入っています。(本書より)

目次

第1章 ノンバイナリーとジェンダークィアについての序説
はじめに
私たちのこと(私たちは誰でしょうか?)
私について(私は誰なのでしょうか?)
用語の解説
ジェンダーについて考える
性vsジェンダー
ジェンダーとジェンダー・ヴァリエンスの理論
ノンバイナリーとしての自己表現
ノンバイナリー、ジェンダークィア、「他人化」
人口統計
イギリスとそれ以外の国について
なぜ人口統計情報が重要なのか
エクササイズと話し合いのポイント
第2章 ジェンダーと言語
はじめに
言語におけるジェンダー
名詞クラス
様々な言語のジェンダーの使い方
言語の変化と代名詞
They/them/their
新代名詞
おわりに
エクササイズと話し合いのポイント
第3章 グローバルかつ歴史的な視点
はじめに
ジェンダーと性についての理解の変化
ジェンダークィアの歴史
世界の代替的なジェンダー・カテゴリー
おわりに
エクササイズと話し合いのポイント
第4章 コミュニティ
はじめに
より広いLGBとトランスジェンダーのコミュニティの中でのノンバイナリー
より詳しいアイデンティティのラベル
すべてのノンバイナリーの人はトランスと自認しているのでしょうか?
ノンバイナリーとジェンダークィアの人々、そしてフェミニズムとトランス疎外について
ノンバイナリー・コミュニティにおけるインターセクショナリティ
エクササイズと話し合いのポイント
第5章 社会の中で
はじめに
カミングアウト、移行、シスジェンダーの世界でジェンダークィアとして生きること
パッシング passing
デート、恋愛、セックス
セックスと魅力
ノンバイナリー・コミュニティの中でのセクシュアル・アイデンティティ
職場でのジェンダークィア
学校でのノンバイナリー
あなたへの提案
エクササイズと話し合いのポイント
第6章 メンタルヘルス
はじめに
言葉の定義と頭字語
メンタルヘルスとジェンダーの相互作用
私のメンタルヘルスとジェンダーの体験
ノンバイナリーの人に共通する心の病の経験
過剰診断と精神疾患としてのクィア
違和 dysphoria
マイノリティ・ストレス
結論と提案と資料
関連情報と書籍
エクササイズと話し合いのポイント
第7章 医療
はじめに
用語解説と頭字語
私の体験と私自身について
ノンバイナリーの人すべてが性別適合治療を求めるわけではない
治療への道のり
情報への限られたアクセス
GIC(ジェンダー・アイデンティティ・クリニック)への紹介
GICでの治療
初診予約までの待ち時間と、次の予約までの間
治療の拒否や保留
ノンバイナリーによる自己偽装
性別適合治療の実際
根拠の薄い社会的通念
ノンバイナリーのヘルスケア
結論と提案と資料
個々の専門医への実践的提案
関連情報
エクササイズと話し合いのポイント
第8章 法律
はじめに
法的承認と2004年ジェンダー承認法
法的保護と2010年平等法
ノンバイナリーなジェンダーに関する各国の法律
エクササイズと話し合いのポイント
第9章 将来へ向けて
第10章 参考文献
トランス、ジェンダークィア、ノンバイナリーの人のためのリソース
ノンバイナリーの人々による一般読者向けのリソース
雇用主、サービス提供者、研究者、医師のためのリソース
本書で参考にした文献

索引
訳者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

41
【興趣尽きない書】男女二元論に囚われないジェンダー・アイデンティティ、ノンバイナリーについての、日本で刊行される初めての概説書。ノンバイナリーである著者の経験や調査を基に、関連用語、歴史、法律など幅広いトピックを、わかりやすく解説。第4章の「コミュニティ」。<家父長制とはジェンダーの二元論を使って、(シスジェンダー、白人、ストレートの)男性以外のすべての人を抑圧する制度なのです。ジェンダークィアとノンバイナリーの人々が実在していることは、ジェンダー二元論、つまり家父長制への挑戦でもあります>に賛成です。⇒2022/02/05

真田ピロシキ

7
ノンバイナリーについてはトランスとの違いが分かっていなかった。本書ではバイナリーの意味を幾度も挙げることで、トランスジェンダーの中にもジェンダー的に男性か女性かとは別にどちらにも属さない人達を知ることができて、実は固定化された男女の枠組みでしか見てなかったと気付かされた。様々なアタリマエを解体していてトランスであれば性別適合治療を受けるもの、そうでなければ偽トランスと思われるような社会の圧がもたらす弊害を書かれていて、トランス及びノンバイナリーでなくてもアタリマエに苦しめられた人には分かるのではないか2024/06/29

瀬希瑞 世季子

5
ノンバイナリーやジェンダーフルイドといった性別二元論に収まらないアイデンティティを「若者の流行」と切り捨て当事者の要求をまともに取り扱おうとしない態度はクィアコミュニティの内部にもある。/移行に関係ない治療のときも、症状をジェンダークィアであるせいにされる「トランスの腕骨折症候群」/ノンバイナリー表象の白人集中。2022/12/31

necoko19

4
★★★ 日本語訳が私に合わなくて、なかなか頭に入っていかなかった。ノンバイナリーの歴史が興味深かった。2023/02/05

3
なんというか、マジョリティの不躾な質問に答える本ではなく、どのような苦しみがあり、どういう点が(特に医療、法律)当事者にとって問題なのかを書いてくれていて、差別を解消する道筋を示しているように思う。当事者にとってもガイドブックになりうるのかなあ。 邦訳タイトルは少し引っかかる。「がわかる本」って、客体化してない? 3人称単数現在のtheyを使うときは、動詞もtheyに対応して活用するらしい(they is にはならない)、ググった…。2024/06/25

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