混迷するインドネシア・パプア分離独立運動――「平和の地」を求める闘いの行方

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混迷するインドネシア・パプア分離独立運動――「平和の地」を求める闘いの行方

  • 著者名:阿部和美【著】
  • 価格 ¥3,960(本体¥3,600)
  • 明石書店(2025/09発売)
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  • ISBN:9784750353227

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内容説明

様なエスニック集団が混在するなかで、独立以来、国民統合を図ってきたインドネシア。
インドネシア人アイデンティティの共有が進みつつも、なぜパプア分離独立運動が勃興したのか。その背景や歴史的経緯を解き明かす。

目次

序章
第1節 問題の所在
1.多民族国家インドネシアの誕生
2.パプア紛争の特殊性
3.本書の目的と意義
第2節 分析枠組みと語句の定義
1.分析枠組み
2.語句の定義
第3節 本書の構成
第1章 パプア紛争の起源
はじめに
第1節 パプアの帰属問題
1.オランダとインドネシアの対立
2.パプア独立準備政策の推進
3.アメリカの仲裁による解決
第2節 パプア地域の併合
1.スハルト政権による「インドネシア化」政策
2.住民投票の実施
おわりに
第2章 民主化移行期のパプア
はじめに
第1節 パプアの春
1.分離独立要求の表明
2.パプア人アイデンティティの伝播
第2節 特別自治法の制定
1.パプア主体の草案作成
2.対話の成果
第3節 形骸化する特別自治法
1.メガワティ政権の対パプア政策
2.パプア州分割をめぐる混乱
おわりに
第3章 パプア人による自治
はじめに
第1節 機能不全に陥る行政組織
1.パプア人の政治参画
2.置き去りにされる社会開発
第2節 首長職をめぐるエスニック・グループ間の対立
1.沿岸部と山間部の勢力争い
2.地方利権の細分化
第3節 パプア化された選挙
1.ノケンシステムの導入
2.不透明な有権者数
3.増加する暴力事件
おわりに
第4章 パプアの地域開発
はじめに
第1節 パプア人の周縁化
1.国内移民の流入
2.経済社会共同体の成立
第2節 政府主導のパプア開発
1.ユドヨノ政権による社会開発
2.国家開発戦略としてのパプア開発
第3節 コミュニティセキュリティの脅威
1.フリーポート社と地域社会
2.土地の喪失
3.アダット組織の弱体化
おわりに
第5章 二極化するパプア
はじめに
第1節 急進派集団による分離独立運動
1.OPMの実態
2.山間部活動家の新戦略
第2節 ダイアログ運動の展開
1.沿岸部活動家とジャカルタの連携
2.「分離独立」の内実
第3節 黙殺される人権問題
1.ウィドド大統領に対する期待と失望
2.パプア紛争と国軍
おわりに
第6章 パプア紛争と国際社会
はじめに
第1節 ULMWPの意義
第2節 メラネシア地域とパプア
1.インドネシア政府との協調と対立
2.MSGのコミットメント
第3節 拡大するパプアネットワーク
1.パプア紛争と太平洋島嶼地域
2.ULMWPとパプア社会の乖離
おわりに
終章
主要参考文献一覧
付録
1.インドネシアの地図
2.パプア地域の地図
3.パプアに対する特別自治法(法律2001年第21号)英語訳
あとがき
索引

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