内容説明
ロシア革命,第二次世界大戦,スターリン独裁など激動の20世紀を生きた旧ソ連最大の作曲家ショスタコーヴィチ.その音楽は権力への迎合か,それとも密かな抵抗のメッセージか.没後五〇年,今なお激しい毀誉褒貶にさらされ,人びとを惹きつける音楽を作りあげた作曲家の人生の秘密に迫る,権力と芸術をめぐる人間ドラマ.
目次
プロローグ
Ⅰ 前衛としての栄光
第一章 誕 生――一九〇六~一九二七
第二章 前衛の青春 ―一九二七~一九三二
第三章 岐 路――一九三二~一九三七
Ⅱ 二枚舌による抵抗――圧政と戦火の中で
第四章 大テロル,または失地回復――一九三七~一九四一
第五章 戦争交響曲――一九四一~一九四五
第六章 受難と歓喜――一九四五~一九五三
Ⅲ 影との闘い,または贖罪
第七章 栄光との闘い――一九五三~一九六八
第八章 内省と試練,または遺書としての音楽 ―一九六八~一九七五
エピローグ
あとがき
歴史と愛,または唯一無二のDS――「現代文庫版あとがき」に代えて
ショスタコーヴィチ年譜
注
主要参考文献一覧
ショスタコーヴィチ曲目一覧(ジャンル別)
人物紹介