内容説明
仕事が長続きしないことを買われ、廃業予定のシュウカツ会社に採用された山田香奈子。だが人材派遣かと思いきや、そこは「終活」会社で……。セミナーを任されるも受講生は訳アリ小学生や病み系ギャル含め3人。さらに人探しから植木の剪定、再雇用まで担当するはめに。しかし終活は生きるための準備だと気づき、山田は依頼人の本当の希望をくんだ終活を提案していく。廃業予定の会社で繰り広げられる、それぞれの旅支度の物語。「軽妙でありながら、切ない。いつしか生と死について真剣に思い巡らしていた」――三浦しをん氏も感嘆!
目次
第一章 わたしのともだち
第二章 悔しいくらい綺麗だった
第三章 どうか見つけて
第四章 エンディングプランナーの備忘録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
21
仕事が長続きしないことを買われ、廃業予定の終活会社に人材派遣と勘違いして採用された山田香奈子が、訪れる人たちの旅支度を手伝う連作短編集。社長の兼重の無茶ぶりでいきなりセミナーを任され、受講生の失踪した友人を探している訳アリ小学生や自殺願望のある病み系ギャル、謎の依頼人の要望を伝える弁護士など、様々な依頼をこなしていくうちに、終活が本当は生きるための準備だと気づいて、依頼人の本当の希望に沿った終活を提案するようになっていく彼女の確かな成長が感じられて、少しずつ心境が変わっていった結末もなかなか良かったです。2025/09/17
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- 和書
- 母ゾンビ!!!