みちゆくひと

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みちゆくひと

  • 著者名:彩瀬まる【著】
  • 価格 ¥1,881(本体¥1,710)
  • 講談社(2025/09発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065309049

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内容説明

亡きあとも綴られる、書かれるはずのない母の日記。
向き合えなかった家族の物語が巻き戻っていく――。
二年前に父が他界し、先月には母もこの世を去った。
不動産会社で働く原田燈子は、天涯孤独になった。
でもずっと前から一人だったのかもしれない。
二十年以上前の不幸な出来事をきっかけに――。
不可思議な死者の日記が繋ぐ「この世」と「あの世」、そして「過ち」と「赦し」。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

182
彩瀬 まるは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、デビュー15周年記念作品、夜行幻想譚家族小説、不思議な世界観でした。 https://www.kodansha.co.jp/book/products/00003743282025/10/18

いつでも母さん

144
その世界はまだ踏み入れてないのだし、そこから戻って来た人を知らない。だから、彩瀬まるの本作をどう感じ取るかなのだなぁ。死の匂いというか、死を想う香りを感じることが多い作者(当方比)故に死者が死者を慮る情もさもありなんか。亡くなった母の日記・・私は読むか?実家に有るんだよな何冊も(汗)私のお宝ってなんだろう。2025/10/29

itica

72
ある不幸があってから燈子の家は光が消え、ただの入れ物になった。更に父が、やがて母が亡くなり、燈子の寄る辺ない寂しさは募る。人は亡くなったらどうなるのだろう?誰しもが思うことだ。まるさんの描く死後の世界がここにあった。哀しみや後悔を抱えた死後の旅。もし、そんな世界があっても私は静かに受け入れるだろう。でも今は精一杯生きてみるよ、と亡き母に語りかけてみる。 2025/10/29

えみ

49
死んでまで後悔に囚われ続けたり、苦悩に急き立てられたりしたくない。そんな自我ある死後の世界などに流れたくない。死んで解放、どころか苦行のなにものでもないじゃないか。と読了した今でも考えが変わったわけではないけれど…感情を手放していないのならば、過去を見つめ直し未来への道を切り開く、そんな希望も持つことができるのではないかとも思う。希望を持てることは救いだと思うから。母が亡くなり実家に戻った燈子は死後も綴られ続けている日記帳を見つける。彼女にとっては母とは、家族とは。母の捜し人とは、父の想いとは。道を拓く。2025/11/01

しゃが

47
亡き母が日記を綴るという幻想的な構成に、ある種の戸惑いを覚えました。生前に伝えられなかった思いが、死後に言葉となって娘へ届く。母の視点から綴られる日々には、悔いや愛情がにじみ、。家族の知りえなかった記憶、語られない感情もようやく一つの道となっていく…。彼女もまた今を共に生きる人と歩み続けたいという意志が自らの道を…、微かな温もりとなって胸に残りました。「お宝」、思い出した、懐かしく。2025/11/06

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