趣都

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趣都

  • 著者名:山口晃【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 講談社(2025/09発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065375839

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内容説明

「電柱」でやる華道に、ロープウェーと船(!)で渡るデパート大食堂、夢の階段屋敷――。画家・しわぶき先生の案内で三吉くんとトシ子さんが散歩するのは、懐かしいのに誰も見たことがない、過去のような、未来のような、夢のような不思議の都〈まち〉。
日本を代表する画家、初めての「漫画雑誌」連載作品! 目くるめく手描き作画の街歩きへどうぞ。大食堂では、三人で揚げ物も食べます。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

アメヲトコ

9
2025年9月刊。月刊モーニングtwo2018~22年不定期連載、モーニング・ツー25年9月配信。東京の電柱と電線、あるいは日本橋をまたいで走る首都高は果たして景観的な悪なのか? それを除去するのが正義なのか? 長年現代と江戸が混じったような独特の都市を描いてきた著者ならではの視点は面白く、それはなかなかに攻めた景観論にもなっています。都市とは意味の積層、私も大いに同意します。2025/11/24

s_s

9
とにかく濃い内容に圧倒された。冒頭の「柱華道」の話など、巧みな虚構の織り交ぜ方にpanpanya作品を想起させられたが、あちらが比較的フランクに描かれているのに対して、こちらは何ともディープで凄まじい熱量であった。描き込みや台詞の量、そして古風で味のある言い回しに思わず熱中して読んでしまった。画を見れば自在な空想を、文字を追えば綿密な構想を、それぞれ窺い知ることが出来る。結論として読んで良かった。むしろ読まなければ後悔していたかもしれない。何かの折に読み返したいと思うし、これは再読しないのが勿体ない。2025/09/29

しじみのさしみ

6
絵が細かくて線が多いだろうことは予想していたが、セリフの文字数も非常に多い!こんな描き込みと書き込みの多い漫画、他にないんじゃないだろうか。「世界ベスト細かい書き込みで賞」の大賞受賞まちがいなし。ラストの話はひたすら素晴らしいコマの連続でした。頭の中で作った建築を紙に出力できるのすごすぎる。たいへんたのしいです。2025/09/22

スローリーダー

5
都市の文化的な趣きを構成する電柱、日本橋(東京限定)、階段についての美的機能的歴史的考察の開陳。苦沙弥をもじったしわぶき先生(=著者)とお相手の三吉(アニメ一休さんを想起)、トシ子(?)が食事をしながら話を進めていく。対象物にまつわる先生の御高説は目から鱗で感心するが、若干こじつけのようにも聞こえるし理屈っぽくもある。そうは言っても画家である著者の観察眼には敬服するし、兎に角絵が巧くて説得力がある。人物のポーズがいちいちキマっているので見惚れてしまった。空想の建築や間取り、路電等のデザインも魅力的。2025/12/14

書の旅人

2
来夏予定の“図書庵”テーマでの棚で並べる予定です。育ちのせいで、三吉くんは見た目の割りに好きになれないキャラでしたが、視点を変えれば趣きも変わる面白さは、面白い発見でした。庵もまた、その様な棚を目指しているので、いつか誰かの一冊となれる日を目指しながら、まずは私が愉しんで選書しての棚作りをしてゆきます📚️2025/12/17

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