内容説明
ようこそ、経済戦争の時代へ
トランプ関税に代表されるように、米国は自由貿易に背を向け、経済を武器に自国に利益を誘導し始めている。経済面で中国に猛追されているが、米国は巨大な消費市場、インターネットや銀行間決済システム、半導体技術など世界経済の要衝(チョークポイント=相手の経済活動を締め上げ、息の根を止める急所)を押さえており、他国の米国依存を逆手にとって、攻勢を強めている。これに対し、他の大国も自国が強みとするチョークポイントを使って反撃しつつ、他国に依存するチョークポイントをなくそうと競うように動き始めている。今起きているのは、チョークポイントをめぐる世界経済戦争だ。こうした動きは一時的なものではなく、今後も続いていくと見られている。だからこそ、チョークポイントを使った経済戦争の本質をよく理解しておくことが欠かせない。経済兵器は威力も大きいが、それに伴う代償も大きい。乱用すれば、国際社会からの信用を失い孤立するおそれもある。本書は、この経済戦争の時代をいかに読み解き、生き抜くか。その知恵と未来のシナリオを提示する。
目次
◎目次
日本語版序文 ようこそ、経済戦争の時代へ
はじめに 戦わずして勝つ
パート1 チョークポイントの構築
パート2 イランと爆弾
パート3 ロシアの帝国主義的な領土収奪
パート4 中国が目指す技術支配
パート5 ロシアのウクライナ侵略
パート6 世界経済の分断
解説 日本はチョークポイントの重要性を再認識せよ
鈴木一人(東京大学公共政策大学院教授)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たか
6
アメリカの経済制裁史の裏側が、筆者の経験と膨大なインタビューをもとに詳細に描かれている。アメリカの優秀な官僚が不可能に思える注文を捌いていくのが面白い。が、制裁が気持ちよく綺麗に決まることはあまりなく、返り血の恐怖のなかで中途半端な動きになることも少なくない。結局中国の勢いは止められずウクライナ戦争も続いている。終章の「かなわぬトリニティ」が示すように、経済的相互依存・経済安全保障・地政学的競争は同時には成り立たない。今後は相互依存を弱める動きが加速し、制裁はより効果を発揮しにくくなると思われる。2026/09/08
お抹茶
5
強力な経済戦争の先駆者となった米国による,対イラン,ロシア,中国への経済制裁の内幕を記す。ロシア・ウクライナ戦争と西側の経済的制裁は歴史上大きな分岐点。テロ・金融情報局は,財務省の情報機関として経済戦争時代の重要な役割を果たす。イランをドル決済ネットワークから排除するCISADAはイランを破産させるほどの抑止力を持った。ロシア制裁は米欧にも悪影響が及ぶため,慎重に検討した。ロシア中銀が貯めてきた外貨準備を使えなくする制裁は,ロシアも予想しなかったほど前例のない強力な制裁で,米欧首脳の逡巡の末の決断だった。2025/12/26
ハマのプー
3
相手の息の根を止めるポイント。コストと人的犠牲に見合わない武力行使に代え、米国がイラン、ロシア、中国を相手に取った経済政策。万能ではなく、国際協調が必須だが、ツボにはまると比類ない効果を発揮する。最近読んだノンフィクションはどれも粒ぞろいだったが、その中でも群を抜く。2026/02/18
takao
1
ふむ2026/09/05
Go Extreme
1
チョークポイント 経済兵器 経済戦争 金融排除 ドル支配 半導体技術 経済的急所 テロ資金対策 銀行制裁 核開発抑止 資産凍結 通貨制裁 通貨危機 地域制裁 エネルギー支配 技術遮断 レアアース禁輸 金融孤立 決済網除外 価格上限規制 経済分断 通貨転換 人民元国際化 供給多元化 国内コスト 脆弱性認識 海峡依存 地政学的要衝 装置産業 製造依存 資源依存 信用低下 自立化圧力 効率喪失 ブロック対立 安全保障戦略 資源支配力 依存最小化 兵器としての経済 国家戦略転換2025/11/20
-
- 電子書籍
- BLゲームの主人公の弟であることに気が…
-
- 電子書籍
- トリガー~僕の復讐劇~【タテヨミ】第7…
-
- 電子書籍
- 世界でいちばんかわいい君へ ZERO-…
-
- 電子書籍
- 86―エイティシックス―【ノベル分冊版…




