危機に対応できる学力――分断化した社会を修復する文化資本と連帯感

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危機に対応できる学力――分断化した社会を修復する文化資本と連帯感

  • 著者名:小宮山博仁【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 明石書店(2025/09発売)
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  • ISBN:9784750353531

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内容説明

「学びの動機づけ」が鍵となる!
文化資本、ハビトゥス、認知能力、非認知能力、メタ認知、連帯感、 農村共同 ――7つの側面から今の社会を読み解き、危機に対応できる持続可能な社会システムのあり方を探求する。

目次

はじめに
第1章 教育と経済をめぐる社会的背景――閉塞感漂う平成から危機の令和へ
1 「生きる力」という用語が出てきた社会背景
(1)社会・経済の動き/(2)政治の動き/(3)文化の動き
2 OECDのPISA(ピザ)を考える
3 危機の対応と「生きる力」について
(1)グローバル化した社会での感染症の危機/(2)危機を乗り越えるには
4 平成時代の日本の経済状況
(1)グローバル化した社会を概観する/(2)平成時代の日本経済の流れ/(3)平成時代の経済政策の概要/(4)閉塞的な経済状況と教育/ (5)日本の今の経済状況
5 感染症による危機下の生活スタイルの変化
6 危機下のグローバル化した社会状況
第2章 危機で求められる能力とは
1 危機と「生きる力」
2 「生きる力」と学力・能力の関係
3 過去の学力論をふりかえる
(1)古くて新しい学力低下論争/(2)広岡亮蔵の学力の三層構造/(3)広岡の学力論の社会的背景/(4)広岡の学力論と現在とのつながり
4 現代の学力論
(1)学力を定義する/(2)内発的動機づけと外発的動機づけ
5 学校での学びの動機づけ
(1)小学校での学び/(2)中学受験の学び方/(3)高校受験を考える/(4)大学受験を考える
6 外発的動機づけの勉強で生じる社会現象
(1)職業/(2)企業規模/(3)所得格差
7 持続可能な社会と学び
(1)世の中のしくみ/(2)6つの難題に直面する日本
第3章 内発的動機づけの学びと連帯感
1 連帯感
2 連帯感と学力
3 2007年全国学力・学習状況調査で判明したこと
(1)全体的にみて/(2)地域の規模別調査/(3)都道府県別調査/(4)向上している学力、不足している学力/(5)学習に対する関心・意欲・態度/(6)学力を左右する要因/(7)2007年全国学力・学習状況調査の意義
4 家族形態を考える
(1)東北型農村/(2)西南型農村
5 日本の農村の変貌
(1)変動激しい1960年代の農村/(2)農業経済の激変/(3)1980年代以降の農村地帯/(4)学歴に関心が向く農村
6 家族形態は1970年代以降どのように変わったか
(1)同族結合(東北型農村)/(2)講組結合(西南型農村)
7 1970年代以降の大都市の変貌
8 これからの社会で求められる能力
第4章 格差ある分断化した社会
1 格差ある社会
(1)格差ある社会の不都合/(2)格差ある社会は何が問題なのか/(3)格差ある社会と学び
2 戦後の日本の格差ある社会を考える
(1)階級格差~イデオロギーの対立~/(2)大衆消費社会/(3)大衆消費社会と格差
3 格差ある社会がなぜ問題なのか
(1)中間層と格差/(2)三つの格差
4 学歴社会を考える
(1)初期の学歴社会論/(2)中期の学歴社会論/(3)1990年代以降の学歴社会論
5 教育で格差を縮小できるか
(1)都市と農村の学力格差(1959年・2008年)/(2)都道府県別の学力格差を考える/(3)学力格差を左右する文化資本/(4)教育と再生産/(5)東北6県の経済資本と学力/(6)経済資本が学力に影響する要因
6 SDGsと格差
(1)2020年からの学び方の変化/(2)SDGs(エスディージーズ)とは?/(3)「持続可能な開発目標」の四つの分類
7 学力と地域格差の要因
(1)東北6県と北陸地方の学力/(2)子どもの育つ居場所/(3)日本の学校制度/(4)学校の教育力
第5章 メタ認知と連帯感
1 メタ認知とは
2 メタ認知を活用して算数・数学を解く
(1)算数(割合)/(2)数学・図形の証明/(3)メタ認知をどのように活用しているか/(4)OECDが考えているメタ認知とは
3 メタ認知とナルシスト
(1)ナルシストとは/(2)日本のナルシスト現象/(3)教師はナルシストが多い?/(4)ナルシスト的な教師とメタ認知
4 メタ認知と世の中のしくみ
(1)人と自然界の関係/(2)人と社会の関係性/(3)世の中のしくみを知るために
5 メタ認知とエリート教育
(1)競争教育を考える/(2)教師から見たエリート教育/(3)エリート教育の弊害/(4)エリート教育と分断化した社会/(5)能力別クラス/(6)同質集団と異質集団/(7)異質を排除する分断化した社会/(8)異質集団でのメタ認知
第6章 危機に対応できる社会システム
1 タテの序列化とヨコのつながり
(1)タテの序列化/(2)ヨコのつながり
2 ヨコのつながりの具体例
(1)県民性/(2)文化資本の違い:個人的体験/(3)ヨコのつながりと排除
3 四つの社会システムを考える
(1)社会システムの4分類/(2)社会システムの4分類と学び方
4 持続可能な社会システム
5 分断化した社会を修復する~まとめとして~
(1)社会を持続させる経済政策/(2)セーフティネットの再構築/(3)文化資本の共有化と連帯感/(4)費用対効果が高い学びの動機づけ/(5)連帯感の再構築/(6)分断化した社会を修復する
あとがき

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