中公新書ラクレ<br> 参勤交代のお勘定 江戸時代のヒトとカネを動かしたシステム

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中公新書ラクレ
参勤交代のお勘定 江戸時代のヒトとカネを動かしたシステム

  • 著者名:久住祐一郎【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 中央公論新社(2025/09発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784121508508

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内容説明

参勤交代の実像はこんなにも更新されていた!
幕府が大名の力を削ぐための施策であったという理解は今は昔。最新の研究や詳細な史料をもとに、参勤交代の多面的な姿を明らかにする。『三河吉田藩・お国入り道中記』で、三河吉田藩という一つの藩をマニアックなまでに掘り下げた著者が、経済や文化に多大な影響をおよぼした参勤交代の、巨大で豊かな全体像に迫る。

第一章 「いい塩梅」なシステム
第二章 参勤交代とカネ
第三章 サラリーマン武士は移動する
第四章 「ハケン」が支えるお大名
第五章 公共事業としての参勤交代
第六章  参勤交代の終着点

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

30
幕府が大名の力を削ぐための施策であったという理解は今は昔。最新の研究や詳細な史料をもとに、参勤交代の多面的な姿を明らかにする1冊。参勤交代が制度化されていく中で、過熱を防ぐための人数制限や譜代大名と外様大名の違い、変化する参勤交代のサイクル、宿泊費・交通費・人件費・お土産代。大名行列の実態や旅グルメ、ランク分けされていたり、参勤交代を支える派遣業と請負業、公共事業としての側面や、その膨大な費用が大名の負担になっていったことに対する対応など、これまでとはまた違った様々な事情も伺えてなかなか興味深かったです。2025/10/14

とも

21
参勤交代。その昔に授業で習ったことと今教えてる内容はずいぶん違うようだ。新しい常識での参勤交代のいろはについて書かれた本。「見る・見せる・見られる。見せられる」の箇所が興味深かった。2025/11/29

藤井宏

11
参勤交代には軍役(首都江戸の治安維持)の意味があった。各藩はその財政の半分以上を江戸の経費に充てていた。移動に時間のかかった時代に何千人も上京に費やすというのは、考えてみるとかなり経費がかかることが実例として面白かった。そもそも軍役なのに、桜田門外の変が起こったとたん、てんやわんやするのも何なんかなと感じ。三河屋の家訓「(ひいきにしてもらうためには)トップだけでなく下の役人にもよくしておくように」いろいろ実例があって生々しくて面白かったです。2025/10/25

みさと

6
江戸時代、全国の大名は絶妙なローテーションで江戸と国元を往復し続けた。江戸を中心に日本中が上手い具合にかき混ぜられ、学問・文化の相互交流が生まれた。街道が整備されたおかげで、庶民の間でも旅が流行した。街道筋では大名行列の通行により宿場町が潤い、人足として働く人々の雇用が生まれた。さらに人足を供給するための人材派遣会社まで登場。一大消費地となった江戸へは、海上交通により食糧・商品が集まるなど流通も発展した。その原動力となった参勤交代の、大名行列は今のお金に換算していくらかかっていたのか。興味がそそられる。2025/11/18

高木正雄

5
参勤交代は大名への経済的負担を強いるものだけではないそうだ。道中のほのぼのした描写がおもしろかった。われらが小倉藩主小笠原忠幹が宿泊費をけちった記録があるそうだ(笑)2025/11/02

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