「発達ユニークな子」が思っていること 児童精神科医が子どもに関わるすべての人に伝えたい

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「発達ユニークな子」が思っていること 児童精神科医が子どもに関わるすべての人に伝えたい

  • ISBN:9784534062055

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内容説明

◎ロングセラー『子どもが本当に思っていること』著者で、YouTubeチャンネル登録者数10万人の人気の児童精神科医さわによる、発達に特性のある「発達ユニークな子」が感じている困りごとがわかる本

※「はじめに」より

こんにちは。精神科医さわです。私は、ふだん名古屋市にて、5歳以上から大人までを対象としたメンタルクリニックの院長をしています。

「落ち着きがない子」
「忘れっぽい子」
「こだわりが強い子」
「勉強が苦手な子」

など、まわりになかなかなじめない「発達のユニークさ」を持つ子どもたちと日々向き合っています。

この本のタイトルを『「発達ユニークな子」が思っていること』にしたのには理由があります。

「知的障害」「発達障害」「グレーゾーン」「定型発達」──現代の社会では、子どもたちの発達について、さまざまな分類がされています(最近の医療現場では発達障害という言葉は用いなくなってきており、「神経発達症」とこれらを呼んでいます)。

もちろん、診断をつけることが必要な場面もあります。診断がつくことで、親や子ども自身が安心したり、学校や支援機関でのサポートが受けやすくなったりするからです。

けれども私は、診断名にとらわれることなく、「すべての人には、それぞれの発達のユニークさがある」という視点を、もっと広げていきたいと願っています。

すべての人が「その人にしかない発達の過程」を持っており、発達とはだれにとってもユニークなものなのです。

実際、診断がつかない子どもたちのなかにも、日々の生活や学校のなかで「困りごと」を感じている子は少なくありません。

「病名がないから大丈夫」ではなく、「困っているなら支援が必要」という考え方が、もっと社会のなかに広がっていってほしい──そう思って、この本を書きました。


◎その「ちがい」を知って、理解できるだけで、子どもも大人も日常が変わる

発達のユニークさは、学習の場面にも、感情の表現にも、人間関係の築き方にも、さまざまなかたちであらわれます。それらはときに、「わがまま」「怠けている」「空気が読めない」と誤解され、子ども自身が自信をなくしてしまうこともあります。

でも、そのユニークさには、1人ひとりの子どもが持っている「その子らしさ」「その子らしい味」がたくさん詰まっています。私たち大人ができることは、子どもたちを型にはめることではなく、その子のユニークさを理解し、必要なサポートを届けることです。

この本では、発達の特性ごとに章を分けて、それぞれの場面で子どもたちがどのような思いや困りを抱えているのか、そしてそのときに周囲の大人がどのように関わることができるのかを、わかりやすく紹介していきます。

診断がついているお子さんだけでなく、いわゆる「グレーゾーン」と呼ばれるお子さんや、発達障害と診断されていなくても「ちょっと気になる」と感じるお子さんにも、この本の内容はきっと役立つはずです。

「もしかしたら、うちの子のことかもしれない」「自分の子ども時代に似ているな」と思っていただけたなら、そこからまた新しい理解が広がっていくことを願っています。

「ちがい」を知って、理解する。それだけで、子どもも大人も日常が変わるのです。

この本が、お子さんの理解とサポートのためのきっかけになれば幸いです。そして、子どもたち1人ひとりが「その子らしく」生きられる社会を、私たち大人が一緒につくっていけたらと願っています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

chietaro

2
子育ての目線が感じられて勉強になりました。当事者の気持ちを大事にしていきたいです。2025/10/11

hide10

1
YouTubeで著者の動画を見ており、書籍が出るとのことで気になり購入。「発達ユニーク」というキーワードは、精神科医である著者の神経発達症と向き合う姿勢が現れてます。発達障害とされる判断基準は明確なものがなく(まさにスペクトラム)、診断の有無よりも、本人の特性に合わせて環境を整えてあげることの重要性を説いてます。 誰にでも得意不得意があり、不得意がゆえに著しく本人が困っている場合は、親や先生が協力して環境を整えるために介入すべし。 全般的に、母親として子供を見る暖かさが感じられます。2025/10/11

言いたい放題

0
下手な精神科医が書いている本より当事者が書いている本の方が発達障害を分かりやすく説明できていることが多いのですが、さすが発達障害の子を持つ精神科医。日頃から発達障害児と過ごしているからでしょうかよく理解されておられます。引き続き発達障害に関する発信を願うばかりです。図書館斜め読み。2025/10/05

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