内容説明
【書評・パブリシティ情報】
★「じんぶん堂」書評掲載(2022年8月10日公開) 評者: 三牧聖子氏「『核なき世界』の理想を切り下げてはならない」
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核兵器の使用を思い止まらせるものは何か。
被爆者の語りが国際政治に与える影響とは。
核による威嚇が繰り返されるいま、「現実」を問う。
著者初の単著。
目次
序章
一 本書の問い
二 本書の立場
三 先行研究における本書の位置づけ
四 用語の確認
五 本書の構成
第Ⅰ部 核兵器の使用をめぐる政治と倫理
第一章 国際政治と倫理
一 国際政治と倫理
二 国際政治における倫理の余地
第二章 正戦論・義務論・帰結主義
一 正戦論
二 義務論と帰結主義
三 意味合い
四 一九八〇年代における研究の成果と課題
第Ⅱ部 「語る」被爆者
第三章 禁忌論
一 核兵器不使用というパズル
二 核禁忌
三 核禁忌に対する批判的見解
四 被爆者の声がもつ国際政治上の意義
第四章 アポリア論
一 被爆者の声がもつ国際政治上の課題
二 核兵器の非人道性をめぐるアポリア
三 アポリア解消の道
第Ⅲ部 「語る」被爆者と「語らない/語れない」被爆者
第五章 多様性
一 国際社会で「語る」被爆者
二 日本社会で「語る」被爆者への影響
三 日本社会で「語らない/語れない」被爆者への影響
四 意味合い
第六章 時間性
一 未来志向型と過去志向型の回帰的時間
二 未来志向型の回帰的時間に生きる被爆者
三 過去志向型の回帰的時間に生きる被爆者
四 核兵器の非人道性の語りを記憶・継承するために
終章
一 各章の要点
二 本書の課題
あとがき
参考文献
索引