オルター・ポリティクス――批判的人類学とラディカルな想像力

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オルター・ポリティクス――批判的人類学とラディカルな想像力

  • ISBN:9784750354415

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内容説明

他者と共に在る
ありうべき別の現実のために――

多文化主義(単一の現実)から多自然主義(複数的現実)へ

他者の排除や否認へ向かうナショナリズム、レイシズム、植民地主義などの現代世界の諸相を診断。ヴィヴェイロス・デ・カストロとラトゥールによる存在論の人類学、ブルデューの社会学理論、スピノザの情動論、ポストコロニアル理論、精神分析などを節合し、境界を強化するあらゆる二元論を乗り越え、他者にひらかれた、所与の空間の外部をラディカルに探求する。「他者と共に在る」ために、新たな理論的地平をひらく画期的思考実践。

アンジェラ・デイヴィス(社会学者、反人種差別・フェミニズム運動家)
“刷新された真剣さをもって、「もうひとつの世界は可能だ」というユートピアの最たるものについて、検討せずにはいられなくさせる。

エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ(人類学者)
“思考の永続的な脱植民地化は故郷(ホーム)から始まる。そして思考が行為となる場所はどこであれ故郷(ホーム)なのだ。

目次

日本語版への序文 あらゆることの、もうひとつの植民地化のために
謝辞
序章
Part Ⅰ
第1章 後期入植者状況のグローバル化
第2章 「ドツボにはまる」ことについて――危機の批評と批評の危機
Part Ⅱ
第3章 批判的人類学の思考とラディカルな政治的想像界の現在
第4章 アラブの社会科学と批判をめぐるふたつの伝統
Part Ⅲ
第5章 民族誌と政治的な感情について――調査地で、イスラエルを嫌悪すること
第6章 オルター・ポリティカルな理性とアンチ・ポリティカルな感情――ファノンの場合
Part Ⅳ
第7章 自己陶酔的(ナルシスティック)な被害者意識について
第7章への追記 私は詩を書くことはないが、どんなときも、詩は、詩ではない。
第8章 占領されざるもの
第9章 反(アンチ)レイシズムをリコールする――根絶可能性の批判的人類学に向けて
第9章への補論 人をゴミのように棄てる(ラビッシング)植民地主義に抗して
第10章 ユートピア的思想という現実に住まうということ
第11章 もうひとつの帰属のあり方
原注
解説 もうひとつの思考と政治に向けて――ガッサン・ハージの人類学を基礎づけるもの[齋藤剛]
訳者あとがき 夢見る知識人の複数的思考――ガッサン・ハージ
文献一覧
索引

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