内容説明
旅館の客室で目にした不気味な面…
「重岡様は、こちらが何かの面に見えるのですか」
女将が言うには、それは面ではなく鏡で…
恐ろしさのあまり狂死した死者のようなその顔は――
収録作「無貌の面」若本衣織 より
「旅」に纏わる最恐怪異譚38話!
最恐最悪の旅!
良き思い出となるはずだった「旅」に容赦なく降りかかる禍の数々…。
趣味の離島キャンプ、深夜海中から伸びたロープを引く裸の男の姿が…「浜へ来る」
母との旅の車中、乗り合わせたのは死んだ夫と父にそっくりな二人組で…「東京見物」
ある安宿、ノックに続き「そんなんしたらあかん」という男の声が…「関西」
無断放浪癖のある元彼が送ってくる写真に写っていたのは…「元彼独り旅」
着物姿の女性が描かれた土産物の菓子を爆食した彼女は一月も経たないうちに出奔し…「竈食」
など、最恐の旅・最悪の旅38話収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
55
実話怪談集アンソロジー。テーマは「旅」ということで、基本旅先で出会った怪異を描いているのがほとんど。というかこのテーマだとそれ以外の方法が無いからなあ。というわけで限られた表現方法でどう独自性を出すのかを楽しみに読む。ただ旅での出会いには理不尽なものもあり、そういう物に趣味が合うのが多い感じ。旅先で菓子を食べただけなのに、それが尾を引く「竈食」や旅館の無茶な要求がエスカレートしていく様が何となく可笑しい「宿の葬送」等が印象に残ったかな。一部完全な創作寄りもあるけど、ある意味旅情を掻き立てられる一冊でした。2025/09/13
XX
9
時系列がおかしくなったり異世界に行ってしまったり、作りこまれた不条理SF風な話が多くてあまり怖くなかった。印象に残ったのは怪談らしい怪談。彼女は餓鬼に憑かれてしまったのか「竈食(へぐい)」。鏡なのか面なのか本当は女将は知っていたのか「無貌の面」。ベテランガイドが依頼されたプライベートツアーの目的は「お焚き上げ」だったという「評価:星一つ」。老婆は妖怪だったのか狐狸に化かされたのか「肝心なのは箪笥」。せっかくの子供達からのプレゼント旅行なのにあの世から迎えに来る無粋な父と夫「東京見物」。2025/12/10
尾白
9
大抵の怖い話は、読み終わるとブックオフなのですが、これは手元に置いておきたい一冊。怖いも怖いけど、切ない話や幻想的な話。鎌倉の別荘、宿の葬送、二人旅、そこにいた、は好みでした。特に旅の葬送は、高野聖を彷彿とさせるお話でした2025/11/09
ミラノ
7
怖い話。何の話か分からない話。切ない話。色々あって面白かった。旅行に興味がないので旅のエッセイとかは読まないですが、怪談(怖い)のがつけば話は別です。そこにいた。翔太さんの話。カメラ嫌いの彼はある時、ヨーロッパ系の女性旅行者からカメラを譲ってもらいそこからカメラ好きになります。怪異を見つけ写真で確認すると写っていた。その正体は・・・。切ない話でよかった。怖い話は好きですが、こうゆう切ない話も同じくらい好きです。2025/10/24
日常茶飯事#1117
5
川奈まり子さんなどの怪談作家さんたちの旅に関する怖い話でした。個人的には若本衣織さんの最後の2話が理不尽だけど趣きがあって良かったです。2025/10/06
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