内容説明
わが国をおとずれた外国人の中で,ハーンほど日本を理解し,また愛した人はないだろう.『骨董』や『怪談』の淋しい美しさにもまして,この『心』はわれわれが,うかつに見逃している身のまわりのことから,思いがけない深遠な思索のいとぐちを教えてくれる.小説,随筆,論文の要素が渾然一体となっているハーンの代表作.
目次
原序
停車場で
日本文化の真髄
門つけ
旅日記から
あみだ寺の比丘尼
戦後
ハル
趨勢一瞥
因果応報の力
ある保守主義者
神々の終焉
前世の観念
コレラ流行期に
祖先崇拝の思想
きみ子
解説