アウシュヴィッツの聖人を追いかけて - ある被爆者と桜守の物語

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アウシュヴィッツの聖人を追いかけて - ある被爆者と桜守の物語

  • 著者名:阿部菜穂子【著】
  • 価格 ¥3,740(本体¥3,400)
  • 岩波書店(2025/08発売)
  • ポイント 34pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784000617093

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内容説明

アウシュヴィッツに斃れたコルベ神父,原爆を生き延び信仰の道に進んだ田川幸一(のちの小崎登明),北海道で捕虜虐待や強制労働の実態調査を続け,海外への桜の寄贈を続けた浅利政俊の3人を主人公に,戦争の時代に平和を求め続けた人びとを重厚に描き出すノンフィクション.英Times誌絶賛のノンフィクション,待望の日本語版.

目次

プロローグ
第1部 占領下の祖国 一八九四―一九二九年
第一章 愛国者 一九〇五年九月 ポーランド中部,パビアニチェ
第二章 疑いと野心 一九〇八年九月 ロシア支配下リトアニア,べズダニ
第三章 印刷機の始動 一九一八年一一月 ポーランド,ワルシャワ
第四章 朝鮮生まれのカトリック少年 一九二八年三月 朝鮮半島北部,雄基
第2部 黒装束の男たち 一九三〇―一九三六年
第五章 ひげの行者の到来 一九三〇年四月 長崎
第六章 火事がすべての始まり 一九三一年三月 北海道,七飯
第七章 困難 一九三一年五月 長崎
第八章 天皇かキリストか 一九三六年 朝鮮半島北部,羅津
第3部 栄光と敗北 一九三六―一九四五年
第九章 ナチスへの抵抗 一九三六年 ポーランド,ニエポカラノフ
第一〇章 田川幸一の戦争 一九四一年 長崎
第一一章 浅利政俊の戦争 一九四三年三月 北海道,七飯
第一二章 破滅の雨 一九四五年八月 長崎上空
第4部 叫びと囁き 一九四五年
第一三章 苦悩 一九四五年八月九日 長崎
第一四章 マッカーサーと天皇 一九四五年八月 北海道,七飯
第一五章 沈黙 一九四五年秋 長崎
第5部 破滅のあとで 一九四六―一九五一年
第一六章 ポーランドからの手紙 一九四六年 長崎
第一七章 真実 一九三九年八月―一九四一年五月 ポーランド
第一八章 最後の日々 一九四一年二―八月 パヴィアク刑務所,アウシュヴィッツ
第一九章 目覚め 一九四六―一九五〇年 北海道,七飯
第二〇章 「死ぬヒマない」 一九四六―一九五〇年 長崎
第6部 悔恨と発見 一九五一―一九七〇年
第二一章 子どもたちの桜 一九五〇年代 北海道,松前
第二二章 修道士のひそかな恋 一九五〇年代 長崎
第二三章 平和の贈り物 一九六〇―一九七〇年代 北海道,松前
第7部 光に向かって 一九七一―一九八九年
第二四章 餓死室で 一九七一―一九八三年 アウシュヴィッツ・長崎
第二五章 コルベ神父との出会い 一九八〇年代 北海道,七飯
第二六章 北朝鮮の「スパイ」? 一九八八―一九八九年 北海道
第二七章 「私は何も言わなかった」 一九八〇年代 ミシガン・ロンドン
第8部 希望の花びら 一九九〇―二〇二三年
第二八章 語り部 一九九〇年 ニエポカラノフ・長崎
第二九章 一時代の終わり 二〇〇八―二〇二一年 長崎
第三〇章 赤い着物のマリア像 二〇一八―二〇二三年 ポーランド
エピローグ 二〇二三年七月 ポーランド,ストラホチナ
あとがき
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ちい

5
昔タイタニック号の事故で、神父2人が救命ボートの席を譲り、残された乗客・乗組員を歌と祈りで導いた行為が、若いコルベ神父にとって忘れ難い自己犠牲の鑑となって記憶に残っていたそう。それが後年アウシュヴィッツで、自身が他者の身代わりとなることで、悪の中で愛を示す行為に繋がった。この本では身代わりとなってもらった元収容者も登場し、彼自身の葛藤の声も聞かれる。また、戦後の広島と長崎の原爆被害者の反応の違い(怒りと沈黙)の理由や、原爆を投下した側の証言や戦後のPTSDにも光を当てており、とても深い内容だった。2025/11/24

takao

0
ふむ2025/08/30

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