内容説明
「民藝」という言葉が生まれて百年、日本を代表する批評家がその本質に挑む本格評伝
民衆の日常で使われていた雑器を「民藝」と名付け、その美の中に「救い」を見出した柳宗悦。なぜ柳は民藝に究極の美を見いだしたのか、なぜ美は人を癒やし、救いへと導くのか。文学・哲学・宗教など様々な分野の人物と交流のあった柳の生涯と彼の代表作を時系列で追いながら、近年知られるような美術評論家としてではなく、宗教哲学者としての柳宗悦の全体像を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
109
柳宗悦さんを語るのに必須となるテーマ(民藝、朝鮮、琉球、木喰仏、手仕事など)をしっかりと辿った、充実した評伝である。「宗教哲学者」という立場を柳さんの中心軸に据えたのは、若松さんらしい視点だと感じる。若松さんは、コトバ、美、死などの用語に対し鋭い感性を持つが、その感性を通して見た柳宗悦像を読むことができた。内容的には公知の情報が多いが、そんな中で、私にとって新鮮だったのは、ウィリアム・ブレイク氏と浅川巧氏の存在の大きさを認識したこと。さらに、晩年の著作「南無阿弥陀仏」と「心偈」の重要性を教えられたこと。2025/10/18
クジラ
1
若松英輔氏の言葉に対する感覚が好きというか、凄い。言葉、そして文字ひとつ一つに濃厚な意味を感じとり、それを文章にしている。この本は全体的に宗教本の香りがして、それは自分の感性に合わないと思ったが、ベースの現実の捉え方は学ぶべきことが多い。2025/12/12
μέλισσα
1
マルクスの疎外論が美の方向へ向かったもののような印象。 どちらかというとフォイエルバッハだろうか 生と切り離されているのではなく、内在する真善美を称揚するが、同時にそれが阿弥陀的な他力の作用として想定されている。少し気になるかもしれない気はする。2025/11/30
takao
0
ふむ2025/11/03
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