内容説明
裾さばきの歴史的変遷から、日本の若者を覆う同調圧力の謎を解く。
古来、Tシャツはずっと日本史の死角にあった。
日本の若者たちは、まわりの友達と同じようにTシャツの裾をさばかないと「みっともない」「ださい」と言われ、笑われてしまう世界に生きてきた。
しかし、未だかつてインとアウトの変遷や構造を説明する者はいなかった。
だから考えたいのだ。この呪いを解く方法を。
Tシャツの日本史を書くこと。
それは日本で発生した同調圧力の遍歴を書き留めることだ――
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
nonpono
75
Tシャツを軸に進む現代史、風俗史、路上の人々の歴史を感じたTシャツは1913年、軍服として登場するらしい。アンダーシャツ、下着扱いである。そして文学の中のTシャツ。やはり、夏目漱石の「赤シャツ」か。そして、太陽族、六本木族、みゆき族という若者のムーブメント。わたしの世代では、真っ白いTシャツをインして水色のジーパンで熱く歌う尾崎豊の姿が目に焼き付いている。そして、吉田栄作かな。キムタクしかり、芸能人の影響。逆に思い出すのは、「電車男」のTシャツ姿。すそをいれるか、いれないかで時代性を読む視点が面白かった。2026/05/18
ばう
65
著者が毎週聴いているラジオ番組のゲストとして登場して興味を持った本。Tシャツの誕生から日本での立ち位置、その着こなしの変遷が実に詳しく調べられています。労働者の仕事着、兵士のシャツ、下着だったTシャツがいかに世界中で普及していったか。そして最も重要な命題は「裾をインするかアウトにするか」。時代の移り変わりと共にタックアウトがダサく思われたりタックインがダサいと思われたりもう大変!という感想です。因みに私は体型的に問題がありインはしたくありません。2025/10/29
bapaksejahtera
14
Tシャツの裾を出す出さぬというテーマで修士論文を評価された著者が、それらを歴史考証として本に纏めた。メリヤスの下着や丸首を外出着にするかどうかを文学から掬い出す視点は身近で面白い。ファッションが社会的同調圧力として強まった契機を今や昔となった雑誌の時代に求める等、大いに興味を持って読んだが、1990年以降を最近としてしか括れない老人には全く興味の持てない記述が、後半は続く。洋服の裾出論なら、元来歴史的には最近まで下着として陰部を包む物と扱われたワイシャツの裾を外部に出す風俗こそ、私には気になって仕方がない2026/02/23
どら猫さとっち
13
私たちが普段から着ているTシャツ。実はそのルーツはどこから来たのか、知らないでいた。インナーとして着ているし、ライヴ会場ではツアーTシャツが売られている。いつからポピュラーな服になったのか。そんなおしゃれから紐解く、画期的な日本史。本書はTシャツの歴史そのものだけでなく、Tシャツの裾を入れる/出すで、ダサいかイケるかを論じているのが興味深い。Tシャツは奥が深い。2025/11/09
伝奇羊
10
図書館でふと手に取った本だがやたらと面白いTシャツの歴史と裾をズボンに入れるか否かの変遷が興味深い。2025年はタックインが流行りというが自分はアウトで着てました💦あんまり気にしていなかったので今現在、街でどっちか多いかは分からない、今度出掛けたら見てみよう。80年代に大学生だったのでDCブランドのくだりはアルアルが多すぎて頭を抱えて悶えてしまった(笑)2026/06/08
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